検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:589 hit

1 君を追いかけて ページ1

渚サイド



「ハルちゃん!」


僕は、岩鳶スイミングスクールにいた頃からずっとそう呼んでいた。


「___渚。」


静かで、何を考えているのかを見透かせないような声でも。
僕はその強い意思のあるような声が、僕の名を呼ぶその声が。耳にこびりついて離れなかった。

当然、小学校も中学校も違ったけれど、ハルちゃんが岩鳶高校にいる。そう友達から聞いたとき、思ったんだ。


「お母さん。僕、岩鳶高校に行きたい!」


お母さんの反対を押しきってでもいきたかった。
もう一度、ハルちゃん達とリレーを泳ぎたい。
____________________________



「じゃあ、いってきます!!」


僕は、駅まで走りながら、新しい高校での生活を楽しみにしていた。

やっと、やっとハルちゃんに会えるんだ。
数年間思い続けてたことが、ついに今日叶うんだ。

入学式を終えて、1年生の大半は家に帰っていく。
僕は、2年生の教室まで走った。


「すいません!ハルちゃんいますか!?」


教室はざわついているけど、そんなの気にしてる場合じゃない。



「えっと...な、七瀬のこと?七瀬なら、橘と屋上に行ったぜ」

「ありがとうございます!!」



屋上に向かってまた走った。今日は走ってばっかりだなあと思う。



「あっ!ハルちゃん、まこちゃん!!」

「……え?!な、渚ァ!!?」

「…真琴、誰だ」

「ほらほらっ、岩鳶SCの時の!」

「…渚?」

「うん。そうだよ!」


そうだよ。僕ハルちゃん達を追いかけて来たんだよ。
また、『見たことのない景色』を見るために。

ハルちゃん、まこちゃん。


「一緒に、リレー泳ごうよ!」

2 君を泣かせたから→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
設定タグ:腐ree! , 遙渚   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空白可能。 | 作成日時:2014年8月21日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。