苦手なはずなのに【2】 (ページ16)

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35話:烏龍ハイ濃いめページ16

戻ってみると
相当酔ってる福山と彩香ちゃん

それから
ラジオや、イベントの時みたいに
少しテンションが高い石田さんが居た。

「し、仕事以外では
あまりテンションを上げない石田さんが…」

珍しい、と驚いている中
福山さんがこちらに気がついた。

「あーーー！！！！
やっと戻ってきやがったなー！！！！」

その瞬間彩香ちゃんも気づき
フラフラしながら
遊佐さんの所に行った。

「ゆしゃしゃ～～ん」

呂律が回らない程に
お酒飲んだのか彩香ちゃん…

こらこら危ないからと言いながら
彩香ちゃんにされるがまま
隅の方に連れていかれてしまった。

私は、福山さんに捕まり

ん！と、お酒を差し出された。

『なんですか』

「飲めよ」

苦笑いをして誤魔化そうとしても
福山さんもグラスを持ち
かんぱ～いと言い、飲ませようとする。

『神谷さ～ん…』

助けを求めても
俺も飲むからと申し訳なさそうな顔をしながら
グラスを鳴らした。

「僕も、Aちゃんの
かっこいいとこ見た～～い」

まさかの石田さんのカワボ

い、石田さんかわいいいぃぃ！！！！

一杯だけ飲むと言っていたのに
飲まされたのか
間違えて呑んだのかわからないが
石田さんの前には
グラスが3杯空いていた。

『よっしゃぁ！！！
石田さんに言われたら仕方ないですね！！！』

Aいきます！！！
と、喝を入れてから
福山さん、神谷さんともう一度乾杯して
グラスを勢い良く自分の口元に傾け、
一気に流し込んだ。

石田さんが、パチパチ拍手をしている横で
遊佐さんがAちゃんあまり無理しちゃ…
って声が聞こえたような気がした。

飲み終わった後
急に顔が今まで以上に
あつくなったのを感じた。

烏龍ハイ

しかも、濃いめ。

福山さんが

「お返しだ」

ニヤニヤしながら
呟いたのは確かにきこえた。