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数日後、いつものように家に来た裕翔。
買ってきたビールを飲んでいる時、今言わないとまた流されると思って、重い口を開いた。
『…ねぇ、裕翔。話がある。』
裕「待って。俺も話ある。」
『え…?』
裕「Aとこうやって会うようになってからさ、元々少なかったけど、その、夫婦の営み?するのにすげー抵抗あって、極力避けててさ。
嫁さんは子供も欲しいから、そこはかなりの不満なわけで、何度もそれが原因で喧嘩してて。
正直、俺は子供も作りたくないからさ、まぁ…限界が来たんだよね。」
『それって…』
裕「うん。色々処理しなきゃいけない事あるから、半年くらい先になるけど…離婚、する事になった。」
『そう、なんだ。』
離婚…裕翔が離婚する。
つまりそれは、半年もすれば今のこの関係も、誰からも咎められる事では無くなる。
嬉しい…?
裕「だからさ、ちゃんと離婚成立したら、改めてちゃんと、俺と付き合って欲しい。やっぱり俺、Aじゃないとダメなんだ。」
裕翔と、もう一度…。
.
『ごめんなさい。それは出来ない。』
裕「…え?」
『私は、もうこうやって会うのをやめたいって話をしたかったの。』
裕「え…待ってよ。」
『今までずっと流されてきた。裕翔が別れるって言ったら別れて、会いたいって言われたら会って…。
そんなの…私はただの都合のいい女でしょ?
もうこれ以上、裕翔の言いなりにはなりたくない。』
裕「でも俺っ」
『裕翔が言ってくれたことは嬉しいよ。けど…もう私は裕翔の為に生きれない。もうこうやって会うのも、最後にして欲しい。』
裕「本気…なの?」
『うん。』
裕「…分かった。ごめん。」
パタンとドアが閉まって裕翔が出て行くと、途端に体の力が抜けた。
言えた…ちゃんと。
それから少しして鳴ったチャイム。
涼「…よ。ちゃんと、言えた?」
『うん。…涼介のおかげだよ。』
涼「なら、お礼くらい貰ってもいい?」
そう言って近付いて来た顔を避ける事は出来ず、あっさりと重なった唇。
『え…涼介?』
涼「あー、これでやっと言える。」
『何を?』
涼「好き。Aが好き。なぁ、俺のもんになってくれる?俺はちゃんとAの事幸せにするから。」
ーー私はこの新しい幸せを、信じてみてもいいですか?
Finーーー
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Ban (まなみ)(プロフ) - 伊野尾様Love.@七星さん» こんばんは!コメントありがとうございます!すみません、ずーっと不在にしており、1年越しの返信となってしまいました(泣)ごめんなさい(ToT)今更も今更ですが、リクエストあれば受付けます!!本当に遅ればせながら、コメントありがとうございました!とても嬉しいです (2021年1月4日 19時) (レス) id: ddedce8117 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - とても面白いです…!数ページで、何百ページの小説読んだ気になります!リクエスト、良いですかね?今は受け付けてない、とのことだったら全然構いませんので…!またお返事?みたいなの見たらコメントさせて頂きますね!更新とても楽しみにしています! (2020年1月13日 10時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
Ban (まなみ)(プロフ) - サラミさん» 良かったですぅー(笑)ちょっと短めだったけど、ダラダラ書いてもなーと(^^; 遅ればせながら、お誕生日プレゼント、お納め下さいm(_ _)m (2018年10月11日 8時) (レス) id: 700bc80c2d (このIDを非表示/違反報告)
サラミ(プロフ) - うぎゃーーー!ありがとうございます┏○))ペコリ素敵な誕生日プレゼントになりました。これで今日はぐっすり眠れます!!! (2018年10月11日 0時) (レス) id: 5783198ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ban | 作成日時:2018年10月11日 0時