５９話 蘇る記憶 ページ13
A｢…つまり、貴方は私をスパイだと思っているということですか?｣
暮人｢理解が早いな。まあ正確には二重スパイだと思っているよ。神凪家と吸血鬼のな…｣
その根拠はミカエラの事があるからか。
A｢ですがそれは見当違いですよ。私の記憶には父しかいませんし、その父もただの画家で…｣
その時ふと、あの時の記憶が蘇った。
＊＊＊
訳も分からず父に腕を引っ張られながら逃げた先にあの男はいた。
斉藤『…全く、困るなぁ。あと1ヶ月だというのに、情でも芽生えたのかい?伊織』
伊織『…黙れ斉藤。娘は渡さない。人体実験何かさせないぞ』
斉藤『ははは。娘?家族ヅラするのも大概に＿』
伊織『いいや、この子は私の娘だ』
斉藤『…ふーん、あっそ。まあAは貰っていくよ。それともまさか、君ごときの術者が僕に敵うとでも思ってるのかい?』
伊織『時間が稼げれば十分だ』
そう言って父は戦闘態勢に入った。そしてこちらを向かすに私に言った。
伊織『逃げろ。能力を使って、どこか遠くへ。さあ早く』
その父の後ろ姿は有無を言わせないオーラがあって、私は父から離れた。
まだ幼かった私は能力を上手くコントロールできていなくて、当時は自分のみしかテレポート出来なかった。
飛ぶ寸前、青い火の玉に囲まれた父は、斉藤の体から放たれた鎖によって体を貫かれ倒れた。
＊＊＊
それを思い出した瞬間、体が震え私は思わず口元に手を当てた。
A｢…私を人体実験から守るために…｣
暮人｢人体実験?｣
A｢…私を守るために…お父さんは殺されたの…?｣
暮人｢…なるほど、お前もモルモットだったという訳か。やはりあいつらは俺達よりもたちが悪いな｣
A(お前も…?)
暮人｢よし、分かった。A、俺の部下になれ。お前には俺が必要だ｣
柊暮人がこちらに手を伸ばしてくる。彼の中では何か納得したものがあってそんな事をしてきたのかもしれないけど、私はその手を取るという選択肢は持ち合わせてはいなかった。
A｢……｣
無言で彼らの元へ歩き出す。何故か柊暮人が笑ったような気がした。
彼の肩に触れると、彼は驚いた顔をした。
A｢深夜さん。大丈夫ですか?｣
深夜｢…あ、うん。大丈夫だよ｣
つまらなさそうにこちらを見つめる赤い瞳。私はきっぱりと言い放った。
A｢私に必要なのは、仲間と家族だけです｣
暮人｢…なるほど、訂正しよう。お前はグレンに似ている。仲間や家族の為に、自分の身を滅ぼす人間だ｣
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まなみ(プロフ) - ローズさん» 始めまして！そう言っていただけて嬉しいです！今ちょっとスランプで書いては消して書いては消してって更新進んでませんが、待っていただけると嬉しいです！ (2020年5月28日 13時) (
レス) id: 7ddd48e5a1 (このIDを非表示/違反報告)
ローズ(プロフ) - はじめましてヽ(*´∀｀)ノ小説本当に楽しかったです！ウルド様とキルク大好きなので待ってます (2020年4月23日 9時) (レス) id: 9c4c55a475 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - アカリさん» はい！頑張ります！ (2018年11月14日 20時) (レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
アカリ - まなみさん» 成る程判りました！進路決定とバイトの両立は大変なので頑張って下さい!!油断大敵ですよ〜 (2018年11月14日 20時) (携帯から) (レス) id: 5b0fbd2365 (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - アカリさん» なるほどそうでしたか。えっと、すみません私成り代わり系が苦手でして……。あと今進路のことやバイトで忙しいのでそもそも占ツクにあまり来れず、書くとしても来年になってしまいます。すみませんせっかく作品のリクエストを頂いたのに。 (2018年11月14日 20時) (レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：○●まなみ●○ | 作成日時：2018年7月8日 21時
