検索窓
今日:14 hit、昨日:21 hit、合計:85,249 hit

3 ページ4

side及川








キーンコーンカーン...





チャイムが鳴ってすぐ席を立つと、スタスタと二人の側まで行き彼女の細い腕を掴む。







「え、と、徹…?」



「……ちょっと、来て」



「ようやく始動か。頑張れよ」



「……もう岩ちゃんってば…」







まさかあれワザと?



そう言いたくなる程してやったりという顔をしていた。


ぶぅ、と膨れながらも小さな声で「ありがと」とお礼を言い、教室を出て行く。



クラスメートにも散々もてはやされたけど全部無視して空き教室まで連れて来た。





一応ガチャ、と鍵を閉め誰にも邪魔されない空間を作る。







「徹…?どうかしたの?」



「………まだ気付いてくれないの」



「え?な、何に…?」








トン、と机に手をつき間に彼女を挟む。



少し目を細めて顔を近付ければ、焦った声を出すAちゃん。








「あ!え、えと…髪切った?」



「………………」



「そ、それともシャンプー変えた?」



「……………」



「も、もしかして風邪…?」



「…それ、本気で言ってんの」









ズイ、と更に迫れば顔を逸らす。



そして小さな声で、「ごめん、何が変わったのか分からないです…」と謝った。



この子、本気の馬鹿かもしれない。







はぁ、とため息を吐くと晒された顔を両手で包んでこっちに向けさせる。



こんなにも手のかかる子は初めてだよ。



まぁそれが、可愛いくてしょうがないんだけどさ。









「_______________好き」



「え…」



「Aが、好きなの。だから、岩ちゃんばかりと仲良くしないで」



「ぁ、ぇ…?」



「俺の事も見て。___________気付いてよ、俺はずっと見てたのに」



「ご、ごめん…?」



「それ、ちゃんと意味分かって謝ってる?」



「うっ…」



「分かってなかったんだね」









はぁぁぁ、と本日何度目か分かんないため息。





全く…






.

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
117人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

モブ(プロフ) - お話、読ませていただきました!素敵でした…!とても読みやすかったです!読んでいて、何だかリラックスできました! (2018年5月8日 23時) (レス) id: 4db952b4d6 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - かっぱの子さん» ありがとございます!読ませていただきました!キュンキュンしてました!ありがとうございます!! (2018年3月20日 23時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 月神 琉夏さん» 了解です!(`_´)ゞ少しお時間頂いてもよろしいですか…? (2018年3月11日 18時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
月神 琉夏 - コメント失礼します!夜久さん、研磨、赤葦ヤバかったです!あのリクでノヤっさんお願いしてもいいですか? (2018年3月9日 21時) (レス) id: d275e2e01f (このIDを非表示/違反報告)
あやな(プロフ) - かっぱの子さん» 夜久さんやばかったです!!夜久さんならではのお話でしたね笑 (2018年3月5日 12時) (レス) id: 5f1fd78d5a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かっぱの子 | 作成日時:2018年1月5日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。