この想い届けば

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藤ヶ谷side


「...そっか。そうだよな。」

「ガヤ？」

「それだけ、俺と会うのが嫌だったんだろ？」

「違う！...そうじゃない。」

「じゃあ、なんなんだよ。他に理由があるのかよ。」

「それは...。」



お願いだよ...。本当のこと教えてくれよ。




「何？」

「ごめんなさい。...ガヤには、言えない。」


この時俺の中の感情が完全に冷めきった。

「...そっか。もういいよ...。」

「ガヤ..？怒ってる...？」

「...俺がどれだけお前のこと探したと思ってるんだよ。どれだけ心配したと思ってるんだよ。」

「ガヤ...。」

「どれほどの間待ってたんだと思うんだよ！

裏切られた気持ち、お前には分かるのかよ！」

「ガ..ャ...。」

玉が泣いている。

泣かせるつもりなんて無かったのに...。

でも、今の俺には自分の感情を抑えられない。

「もういいよ...。」



俺は玉を置いて1人部屋から出た。

．






．






．









玉森side


「...はっ。はは...。ふ...ぅ..。」

ガヤ、ガヤ...。ごめんね...。

「うぅ...。ひっく、ガヤぁ...。」

俺はガヤが嫌いになったんじゃないよ。

俺だってガヤに会いたかった。

今すぐにだって行きたかった。

「あ..ぁ..。うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ！」

助けてほしかった。抱きしめてほしかった。





俺はどこか期待してたんだ。

ガヤなら許してくれるって...。




ばかだなぁ、俺。悪いのは全部俺なのに...。






「..うあぁ────っ！」








ガヤ、ごめんね。本当にごめんね。

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