リクエスト番外編【おしおき】5 ページ38
気まずい雰囲気のまま、伊地知さんの運転する車は高専に到着した。
車から降りると、五条先生は無言のまま私の手を引いてズンズンと高専の中へ入っていく。
連れて行かれたのは職員室。
何をするのかと思いきや、冷蔵庫からケーキの箱を取り出した。
あれ?お仕置きとか言ってたけど、案外普通にケーキ食べるだけだったりとか?
良かった〜!と、勝手に胸を撫で下ろしていたら、五条先生はケーキの箱を片手に「じゃあ行くよ」と言うのだった。
ここはあくまで中継地だったらしい。
再び五条先生に手を引かれて夜の高専の薄暗い廊下をひたすら進み、連れて行かれたのは、
『医務室…?』
そう、医務室だったのだ。
医務室の引き戸を開けて、「入って。」とだけいう五条先生。
促されるままに、電気の点いていない医務室に足を踏み入れた。
すぐ後ろで五条先生が同じく医務室に足を踏み入れ、引き戸を閉める音がした。
…鍵がカチンと閉まる音も。
パチン、と言う音がしたと思ったら部屋の電気が点いた。
暗闇に慣れかけていた目が、急に明るくなった室内にびっくりしたのか勝手に細まる。
「とりあえず…上着脱いで。」
五条先生は手に持っていたケーキを机に置きながら言う。
『え…?』
「聞こえなかった?上着を脱げって言ったの。」
『…え?な…なんでですか…?』
「自分で脱がないなら、僕が脱がそうか。』
…いやいや、それは流石に色々まずい気がする。
私は今コートなどを着ているわけではない。
普通に制服姿だ。
つまり上着を脱げは、制服を脱げと同義だ。
私は訳が分からないまま、自分の制服のボタンに手をかけた。
1個しかないボタンを外し、制服の内側についているチャックを下げる。
私の上着を脱いでいる姿を、じっと見つめる五条先生。
…これ絵面、やばいんじゃないかな。
脱いだ上着を腕に抱え、ワイシャツ姿になって『脱ぎましたけど…』と小さめの声で言った。
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夢花(プロフ) - ユリ.さん» ふふふwwwそうなんですかwwwこれぞ小説のちか(((殴 メタメタァ (2021年5月7日 9時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 夢花さん» マジで息できないですよね。(笑)終わった後息も絶え絶えになりますもんね!夢主ちゃんも呼吸困難になったと思いますが、ここで死なせてもアレなのでちゃんと息できたことにしてます。(笑) (2021年5月7日 7時) (レス) id: c519aef02a (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 普通にこしょこしょは死人でますよ?だって息できないもん{笑ってるから}(・_・) (2021年5月6日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 陽菜月さん» 口から心臓はやばい!(笑)しまってしまって〜(笑)もう少し待っててくだされな!まだ本調子になれず…(;_;) (2021年4月16日 6時) (レス) id: 5035154a58 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - もう、続きをワックワック胸を踊らせながら待ってます!!(ワックワック!んあ!?ワクワクしすぎて口から心臓が!?グロイ!) (2021年4月15日 22時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリ. | 作成日時:2021年4月2日 20時