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ずっとAの後ろ姿を見ていたら、不意にAがこちらを向いた。
気がついたら高専の玄関に着いていた。
『じゃあ、私荷物まとめるので、ここで。』
そう言って再びくるりと僕に背を向けて、寮の方へと歩いて行こうとした。
次の瞬間、僕は無意識に彼女の腕をグッと掴んでしまった。
僕の行動に不思議そうな顔を浮かべるA。
「…ここに残れよ。」
口が勝手に開いた。
『…残れないですよ。』
「…俺の前からいなくならないって言っただろ。」
『お墓参りの時の?…いなくならないとは言ってないですね。』
「…じゃあ、いなくならないって言えよ。」
『…それは次、五条先生が好きになった人に言ってください。もう「恋愛ごっこ」なんてことはしないでくださいね。』
人の気持ちを弄ぶなんて、いつか背中刺されちゃいますよ!なんて悪戯っぽい笑顔でAは言う。
『…お互い、それぞれの道で頑張りましょうね。』
そう言いながら、Aは僕が掴んでいる手を優しく剥がした。
『また、ここを出るときには改めて挨拶に来ます。』
また連絡しますね、と言ってAは寮に向かって歩いて行った。
名前を掴んでいた手は行き場をなくし、ゆっくりとおりて行った。
「…ダサ。」
雪が降り出しそうな空に向かって呟いた。
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夢花(プロフ) - ユリ.さん» ふふふwwwそうなんですかwwwこれぞ小説のちか(((殴 メタメタァ (2021年5月7日 9時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 夢花さん» マジで息できないですよね。(笑)終わった後息も絶え絶えになりますもんね!夢主ちゃんも呼吸困難になったと思いますが、ここで死なせてもアレなのでちゃんと息できたことにしてます。(笑) (2021年5月7日 7時) (レス) id: c519aef02a (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 普通にこしょこしょは死人でますよ?だって息できないもん{笑ってるから}(・_・) (2021年5月6日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 陽菜月さん» 口から心臓はやばい!(笑)しまってしまって〜(笑)もう少し待っててくだされな!まだ本調子になれず…(;_;) (2021年4月16日 6時) (レス) id: 5035154a58 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - もう、続きをワックワック胸を踊らせながら待ってます!!(ワックワック!んあ!?ワクワクしすぎて口から心臓が!?グロイ!) (2021年4月15日 22時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリ. | 作成日時:2021年4月2日 20時