56 ページ28
「え？なにそれ？どういうこと？」
「なにじゃないわよ、今朝美澄から連絡があったのよ。2、3日後に
「…聞いてない。」
「ふーん。先にこっちに言ったのかしら？まぁ、そういうことだから。美澄の荷物の手配とかよろしくね！」
なんとなく嬉しそうな声で言う歌姫。
まぁ、単純に嬉しいのだろうけど。
「…どういうことだ？」
歌姫との電話を切ったあと、独り言のように呟いた。
何故、突然京都に帰るなんて言い出した？
全然そんな素振り見せなかったのに？
…硝子が帰ってきたからか？
もうAは東京校に残るもんだろうと思い込んでいた。
ここの生徒たちとも仲良くやっているし、生徒たちみんながAが好きだ。
──まぁ、正直僕も気に入ってるけど。
とりあえず本人から話を聞かないことには納得出来ない。
スマホの発信履歴から【美澄 A】の名前を探して、通話ボタンをタップする。
コールはなるが、一向に出る気配がない。
10分後にかけ直すも出ない。
…しょうがない、直接会いに行った方が早いか。
そう思った僕は重い腰を上げて、職員室を出た。
・
・
Aはどこにも居なかった。
部屋には鍵がかかっていた。
悠仁、野薔薇、恵、誰に聞いてもAがどこに居るかは知らないと言った。
それとなく、Aって京都に帰りたいとか言ってた？って聞いてみると逆に、え？そんなこと言ってたの？と聞かれる始末だった。
その場を適当に誤魔化して、Aを探す。
高専内には、多分居ない。
Aのもつ柔らかな呪力の気配が感じられない。
…外に出たのか。
あれから何回か電話をかけてみたが、出る気配がない。
そのうちコールがすぐ切れるくらいになってしまった。
早く見つけなければ、と何故か気持ちが焦って気づけば走り出していた。
どこに居るのか検討もつかなかったが、とにかく走った。
コンビニやスーパー、ファーストフード店、あちこち探し回って、辿り着いたのは初詣で行った神社だった。
境内に入った瞬間に、Aはなんとなく此処に居る気がした。
予想は当たった。
境内の奥の方にある木で出来たベンチに、防寒着も着ずにひとりぼっちで座るAが居た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 454人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢花(プロフ) - ユリ.さん» ふふふwwwそうなんですかwwwこれぞ小説のちか(((殴 ﾒﾀﾒﾀｧ (2021年5月7日 9時) (
レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 夢花さん» マジで息できないですよね。（笑）終わった後息も絶え絶えになりますもんね！夢主ちゃんも呼吸困難になったと思いますが、ここで死なせてもアレなのでちゃんと息できたことにしてます。（笑） (2021年5月7日 7時) (レス) id: c519aef02a (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 普通にこしょこしょは死人でますよ?だって息できないもん{笑ってるから}(・_・) (2021年5月6日 16時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ.(プロフ) - 陽菜月さん» 口から心臓はやばい！（笑）しまってしまって〜（笑）もう少し待っててくだされな！まだ本調子になれず…（；＿；） (2021年4月16日 6時) (レス) id: 5035154a58 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - もう、続きをワックワック胸を踊らせながら待ってます！！(ワックワック！んあ！？ワクワクしすぎて口から心臓が！？グロイ！) (2021年4月15日 22時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユリ． | 作成日時：2021年4月2日 20時
