I NEED GIRL 【3rd step】

・Ep99 ページ5

目の前では、

携帯を耳にあて、通話中の壱馬。





『絶対ダメだって……、』





諦めついてる。



田中先生は、優しいけど、医者だから。

きっと、日中の外出を了承したのが精一杯だったと思う。



きっと、断れられるよ、壱馬。







北「諦めないでほしいから電話してると思うよ、壱馬は。」


隣で北人がポツリとそう呟いた。




北「まだ田中先生は、行くななんてAに言ってないじゃん。
だから、聞く前から諦めてほしくないんだよ、きっと。」




ジッと壱馬の方を見据えて、

そう言う北人は、

やっぱり人にメロディーで想いを届けるボーカルの仕事が天職みたいだ。







北「諦めないで、まだ行けないって決まってないから。
一緒に遊び、行こう？」





次は、私の顔を覗き込んで語り掛けてくる。





『そうだね、行きたいな。』




願望をこぼすと、北人はニッコリ笑った。







壱「難しいって分かっちゃいるんすけど………、
カバ―はするんで……、あー。」





壱馬が一生懸命に交渉してる。


ちっぽけな私のためにしてくれているその行為がどれだけ心に染みるか。

そんなのきっと１年くらい前の私だったら、分からなかっただろうな。









壱「うん………、分かりました。
忙しい中ありがとうございました。」







壱馬が携帯を耳から離す。








慎「どう……でした？」





肝心の壱馬はうつむき気味。

え、ダメだった感じ？

やっぱり、ダメだよね……、







壱「オッケーやって！」


ランぺ＋私「「「え？」」」






ん、オッケーだと？








壱「旅行、行っていいらしいです！」


昂「や、や、や……、」


陸「や、や、や……、」


ランぺ「「「やった――――！！」」」








タメの長さ！



壱馬そうならそうと、早く言って！



昂秀・陸！

「やったー！！」って言いたいなら早く言えよ！









みんなが喜んでくれてる。






素直に嬉しい。

また１つ楽しみが増えた。







力「よし！
じゃー、会議仕切り直すか！」


ランぺ「「「おっしゃ―――！！」」」


健「おっしゃー！
意見、バンバン出してこ！
健太、餃子パーティー！」



陣「意見、言ってけー！
Aちゃんも言ってな？」


『はーい！』









と、いうことで。


会議続くらしいです。

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