この想いが届くとき (ページ29)

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第29話ページ29

茉那果｢みんな、今までありがとう｣

ナオミ｢今生の分からみたいに…笑いつでもおいで｣

あの日タケシの気持ちを聞いて、私は山王連合会を離れることを決めた。

元々白蓮の件の時にお世話になったというわけで山王連合会の人間ではないけど毎度の如く私のわがままに付き合わせてしまった。でも大事な仲間。

ヤマト｢お前、白蓮解散させたのか？｣

茉那果｢うん。だって、もう傷つけあうのはダメだよ。白蓮は私が居場所がなくなるのが怖くて残してただけ。私のエゴだから｣

コブラ｢茉那果。また来いよ｣

ありがとうみんな。

これ以上いたら多少なりとも寂しくなるので、また来るねとだけ告げて店を出た。

山王街を出たところで愛しい姿を見つける。

茉那果｢タケシ！！｣

タケシ｢…もう済んだのか？｣

茉那果｢うん！行こ！｣

するとタケシは立ち止まり

タケシ｢茉那果。本当にいいのか？｣

茉那果｢え？｣

タケシ｢俺は金も持ってないし、家族を守るためなら命だっておしくない。お前にあげられるものなんかなにもない。幸せになる保証はないよ。｣

茉那果｢…あははははっ。何今更笑｣

私がそう笑うとタケシは何笑ってんだよ。と言わんばかりに私を怪訝そうに見つめる。

茉那果｢それでもタケシと一緒にいたいと思ったの。それにみんなと離れるわけじゃないし！私わがままだから捨ててこいって言われても仲間捨てられないし、でもタケシのそばにもいたい。だから今ここにいるんだよ｣

するとタケシは顔は多少真顔だけれど微笑んで

タケシ｢じゃあ、帰ろう｣

そして私の手を取って歩いたのだ