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藍side
『離せって言ってんの分かんない?』
緋色「っ…」
その衝撃で髪から手を離した緋色。
『沙羅おいで。』
沙羅はすぐ走ってきた。
『何もされてない?』
沙羅「う、うん…」
沙羅は完全に怯えきっている。
『今から言う事何も言わずに聞いてね、教室に戻ったら龍と優が居るからそこまで走って。私は早退したって言っておいて。』
緋色に聞こえないよう小声で言い沙羅逃がそうとした。
勝てない相手だと一瞬で分かったからだ。
私は、喧嘩はまだ強いほうだと思っている。
紺には負けるけど。
だけど、こいつ…緋色はそれよりもやばいと感じた。
沙羅「そんな、、藍は?」
『大丈夫だって!ね?早く行って。』
分かった、、と俯きながら沙羅は走っていった。
『で、何の用?』
緋色「姉さんってさ双子の兄居たよね?」
『手出したら許さない。』
緋色「俺ね、本当は佐野家が大っ嫌いでさ。母さんも母さんだよ。父さんを誘惑してさ俺を作って。俺もこの事を知った時びっくりしたよ、腹違いの兄妹が居るって。父さんとは結婚しないくせに俺を産んでさ、母さんも別の家庭があった。おかしくない?そんな奴と俺血が繋がってんの。最悪だよねw」
『でもあんたは母さんに愛されていた。違う?』
緋色「愛されてたよ、とってもね。お前らよりかは愛されてたと思う。だって母さん、お前らの父さんのこと嫌いだったんだろ?だから、お前らの事も嫌いだった。違う?」
こんな話聞きたくない。
『…っ』
緋色「少なくともお前は母さんに愛されたかった。でもさ、俺とお前ら。名前が正反対とか笑えるよな。お前は藍、その兄が紺。暗い系の青だよな?俺は緋色、赤だ。そんな名前よく母さんも付けたもんだよ、俺らが対立するって分かってて付けたのかもね?w」
嫌だ。
真実を知るのが怖い。
『やめて…これ以上は言わないで。』
緋色「だからさ、今日お前達を潰すんだ。」
『お願い、紺と母さんには手を出さないで。』
緋色「それは無理なお願いだね、」
紺も母さんも居なくなったら私は本当に一人になる、、
今家に帰ったら2人を助けられるんじゃないか?
そう考えた私はその場から一刻も早く逃げ出そうとした。
後ろにいる緋色に気づかない程に。焦っていた。
────ガンッ
緋色「俺だって、何も用意してなかった訳じゃないよ、姉さん」ニヤッ
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作者名:Alice | 作成日時:2017年11月15日 23時