キセキ物語104 ページ23
−−−赤司side−−−
赤司「..........うっ....。」
どれぐらい気を失っていたのだろう。体に痛みを感じ、俺は目を覚ました。
仰向けで倒れていた俺の視界には先ほど俺がいた山道が見える。どうやら思っていたよりも落ちた高さが低かったらしい。それに加え、崖の側面に生えていた木がクッション代わりとなり助かったのだ。
赤司「でも......困ったな....。」
山道に戻るにはこの急な崖を登るしかないのだが、落下時に足首を捻ったらしく、このまま登っても途中で落ちる可能性が高い。
地形も分からないこの森の中で、無闇に動き回ると迷子にだってなりかねない。.....要するに何もできない状態なのだ。
赤司「......誰かが山道を通るのを待つしかないか.....。」
俺は仰向けだった体をゆっくりと起こし、服についた枝や草をはらった。
......そして、俺の手に白咲さんのタオルが無いことに気付いた。取る前に落ちてしまったのだ。白咲さんのタオルはまだ山道に残っているだろう。
.
.
ズキッ....
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捻ってしまった足首が痛み、表情を歪めた。
赤司「.....これぐらいなら、2.3日で治るだろ....。今はここからどーするか考えないと。」
.
.
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貴「赤司!ちょ!大丈夫か!?」ザザッ
.
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赤司「!」
.
上を見上げると白咲さんの姿が見え、白咲さんは急な崖を軽快に滑り下りて俺の元に駆け寄ってきた。そして、白咲さんは俺の足を見て焦った表情に変わった。
貴「赤司怪我してるじゃねぇか!」
赤司「すみません。白咲さんのタオルが落ちているとこを見かけたので....」
貴「やっぱり.....俺のタオルを拾おうとして落ちたんだな...。」
赤司「....え?」
貴「タオルを拾ったすぐ脇の地面に赤司の靴があったんだよ。」
白咲さんの話を聞いたとき、怪我をしていない方の足を見ると靴が片方無くなっているのに気付いた。
貴「俺のせいだ。ごめんな、赤司。」
赤司「いえ....白咲さんのせいではありませんよ((ニコッ」
貴「フッ......立てるか?」
赤司「はい、軽傷なので歩くことには支障ありません。」
貴「そうか.......ほんと.....よかったよ((ニコッ」
そう言うと白咲さんは安心したのか笑顔になった。
.......同時にこの先輩は本当に笑顔が似合う人だと俺は思ったんだ。
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白猫☆(プロフ) - 絵本当に上手ですね憧れます! (2015年11月26日 19時) (レス) id: b8706ce514 (このIDを非表示/違反報告)
だお(プロフ) - yuyuさん» ありがとうございます(*^^*)! (2015年11月3日 17時) (レス) id: d490ebbd79 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - ミカサのイラストかわぁいぃ (2015年11月3日 17時) (レス) id: a20353620a (このIDを非表示/違反報告)
nyonyo - ミカサ〜〜〜〜!!! (2015年9月27日 9時) (レス) id: 0bc38e0855 (このIDを非表示/違反報告)
ファンタグレープ - すみません間違えてました。夢主が黄瀬にされているでした。なんどもすみません間違えて (2015年9月21日 16時) (レス) id: c9cca5530a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だお | 作成日時:2015年9月12日 9時