虹村と幼なじみの恋物語【最強女主】Part10

恋物語483 ページ9

−−−雪村side−−−









雪村「どうして言ってくれなかったの！！？」


雪村母「カオリ落ち着いて…楽しそうな貴方を見て、ギリギリまで話さないようにしてたのよ。」


雪村「だからって！！教えてくれないのも悪いわ！皆と別れの挨拶も出来ないなんて…！」


雪村父「お前……前にもこんなことがあっただろ。その時は承諾してくれたじゃないか。」


雪村「違う！！それは仕方なくだったけど…今のAたちとはわかれたくないのッ！！」


雪村父「…」









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日本とは別の国に来てしまった私は、腹の底に溜まっていた本音を親にぶちまけてしまった。



全中優勝を果たしたその夜…



またしても父さんから転勤の話が舞い込んできた。しかも出発が明日だなんて…



だから家に帰った時、荷物の大半は無く、家はもぬけの殻となっていた。私が楽しそうだったからって転勤の話をこんなギリギリまで言わなかったなんて…



何故…



私の気持ちは考えてくれないの…



また…



Aたちと…



楽しい日々を送れると思ったのに。









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雪村「何でこんなに転勤が多いのよ…」


雪村父「カオリ、いい加減にしなさい。私の仕事に文句がいいたいのか？」


雪村母「！……アナタ何を言って…」


雪村父「母さんは甘く言い過ぎだよ。家庭それぞれに事情はある。ウチは転勤が多いが、これが初めてというわけではないだろ。」


雪村母「なっ…」


雪村「そういうところだよ。」


雪村父「！」


雪村「子供の気持ちを考えないで、ただ仕事仕事って言ってる父さんは大嫌いだッッ！！」ﾀﾞｯ



雪村母「カオリ！！」









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空港から飛び出した私は、見慣れない町並みの中へと溶け込んだ。父さんと母さんの顔を見たくない。仲間と別れたことでズキズキと痛み続ける胸を片手で握りしめ、知らない道を走った。



人が沢山いる町並みに、日本と違う顔つきをした外国人。つらくてつらくてつらくて、込みあがってくる涙を堪え…



嗚呼…



また私は…



ひとりぼっち…









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ドンッ！！









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雪村「ぅ…」


？「！」


雪村「ご、ごめんなさい」


？「……えっ…」









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知らない人にぶつかったが、それを振り切り再び走り出した。日本語に反応したなんて、その時の私は気付かなかったんだ…

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