虹村と幼なじみの恋物語【最強女主】Part9

恋物語460 ページ35

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貴「………父さん…」


白咲父「…」


貴「仕事は？」


白咲父「………ない。」


貴「嘘だ。」


白咲父「…」


貴「休憩の合間にでも観に来たんだろ？わざわざ。………珍しいこともあるもんだね。」


白咲父「…お前の中学最後の試合だからな。」


貴「！」


白咲父「今まで見てやれなかったが、最後くらい観たっていいじゃないか……父親として。」


貴「っ…」









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そう言うと…



ゆっくりとこちらに近付いて来る父さん…



父さんの口からそんな言葉が出るなんて…



思ってもみなかった…



いつも無愛想で…



口数も少なくて…



俺のことを見てくれない…



母さんがいなくなったのは俺のせいだと思っていたからだろうと…自分の中でそう言い聞かせ、自分を責めた。



確かに事実なんだ…



あの時、俺が立ち止まらなかったら…



あの時、振り返っていなければ…



あの時、俺が居なければ…



母さんは死なずに済んだ。



父さんからだって憎まれずに…









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白咲父「違う。」


貴「！！！」


白咲父「違うんだ……………A。」









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いつの間にか…



父さんは近くにいた…



俺より背が高い父さん…



ゆっくり見上げてみると…



今まで俺のことを見てくれなかった父さんの目は…



しっかりと俺の目を見つめていた…









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白咲父「……お前を憎んだことなんて一度たりなんてない。母さんが自分のせいで死んだなんて責めないでくれ。」


貴「だって………父さんは今までずっと…！」


白咲父「…………A…」ｽｯ…


貴「！」









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ゆっくりと俺の頬を包み込む…



父さんの大きな手…



そして…



父さんの口から…



ポロリと……言葉が落ちた…









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「母さんに………そっくりだ」









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貴「……っ…！」

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