40.伝える伝わる ページ42
ダ「好きだよA」
確かにそう聞こえた。
ごくりと唾を飲み込む。
好きというのは、その…恋愛的な意味なの？
私の勘違いだったら恥ずかしいし、不安気にダイゴの顔を覗き込んだ
ダ「出会った時から本当は気になってたんだ。だけど一緒にいてこの気持ちは段々大きくなってる。どうしようもないくらい君が好きになっていたんだA」
暗くてダイゴの表情があまり見えない
だけど微かに赤く染まっているように見えた
おまけにダイゴの体は少し震えている
言葉の真意を理解すると
途端に恥ずかしくなってきて
私は口元を抑えて顔を赤らめた。
「え、ダ、ダイゴ…」
とくんとくんと音を立てる胸を
ぎゅっとおさえる。
返事を待つように緊張した顔色で私を見つめるダイゴを見ていると胸が騒ぐというか、苦しくなる。
こんな事、前にもあった。
胸にじんわり広がるこの気持ち。
"これは恋なのか？"
その答えが今なら分かる気がする。
だって私が目の前にいるダイゴに
今言いたい言葉は一つだけなの…
「ダイゴ…私、私も好き…好きなの！」
口に出すと更に自覚してくる。
私はダイゴに恋してる。
初めて会った時。
フレンドリーショップで
助けてくれたあの時からずっと…
「大好きよダイゴ…」
どうして気付かなかったったんだろう。
いや本当は私は気付いてたのかもしれない。
見開かれたダイゴの目は、
すぐに優しく細められた。
そしてダイゴは私に手を伸ばして、
私は細いが意外に筋肉質で
逞しいダイゴの腕に収まった。
抱きしめられた私はダイゴの存在を確かめるように強く抱きしめかえした。
お互いの体温があたたかくて心地良い。
ダ「Aを大切にする」
「私だって…ダイゴを大切にするわ」
夜闇の星屑が輝く湖の魔法が解けるまで
私達は手を繋ぎ、寄り添っていた。
*
no side
幻想的な雰囲気の中気持ちを確かめ合った2人を木の陰に寄り掛かって見つめる影がひとつ。
「Aと銀髪…
やっと気持ちを確かめたのか」
普段は無表情の彼だが、口元はごく僅かだが孤を描いていた。
「だけど」
風が吹き、彼の紫がかった髪がなびく。
彼はAとダイゴに背を向けると歩き出した
「大変なのはこれからだよA
君はどういう物語を作るのかな」
凛とした声が静かな闇に響いて消える。
そして彼の体が紫色の光に包まれると
彼の、いやラオムの姿は、
闇に消えた。
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ペンギンサン(プロフ) - 只今絶賛愛読中です！面白い小説ですね！ (2018年6月4日 0時) (
レス) id: 9bd14d6626 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - みくさん» みくさんコメントありがとうございます！今度書いてみます(*^^*) (2015年5月9日 14時) (レス) id: 58ac159677 (このIDを非表示/違反報告)
みく - マナさん» マナさん、お知らせを読みました。番外編を書こうか迷ってる様ですね！私としては、是非書いて欲しいです！ (2015年5月6日 23時) (レス) id: df33d45b2b (このIDを非表示/違反報告)
みく - マナさん» こんにちは！返信くれてたのね、ありがとう。あ、全然大丈夫だから 気にしないでね(^_^)ハードスケジュールで大変かもしれないけど、頑張って!!待ってまーす♪ (2015年5月5日 12時) (レス) id: 9776d46567 (このIDを非表示/違反報告)
マナ(プロフ) - みくさん» 今晩は！GWは毎日予定が入ってて…中々ハードで更新が…(/ _ ; ) なるべく早く次更新できるように頑張りますね！ (2015年5月4日 22時) (レス) id: 58ac159677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マナ | 作成日時：2015年3月25日 21時
