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6話 ページ8

A目線


やってしまった。
また、またやってしまった。





やらないって、絶対殺さないって決めたのに……





ただ、ただ普通に生活がしたくて、ただ、幸せというものを感じたくて……



どうしたらいいの?
どうすればよかったの?



目の前で苦しむ彼を見つめることしか出来ない。






やっぱり私は生きていたらダメだったの?
ずっと、ずっと人を殺さない道を考えてた。



やっぱり私は人を殺すことしか出来ないの?





?「そうだ。お前は人を殺すことしか出来ないのだっ!殺せ、殺せ!」



ああ、また聞こえるあのどす黒い声。

まるで私の心の奥底から出てきたような怖い声。





?「殺せ!殺せ!人類すべてを殺すがよいっ!すべて消えればそのような感情は生まれない。苦しむことも悲しむことも、ましてや人を殺して涙を流すことも無いっ!」




いやっ!
絶対にいやっ!

目の前で人が死 ぬ。
苦しんで苦しんでもがいてる。




地獄絵図






人を殺しちゃいけない


?「すべてを殺せ!」


苦しむ人の顔を見たくないっ!


?「すべて殺せばすむことだっ!」


殺せ、殺したくない、殺せ、殺したくない、殺せ、殺したくない、殺せ、殺したくない、殺せ、殺したくない、殺せ、殺したくない









殺せっっっつつ!!!






フワッ!





あのどす黒い声に支配されそうになったその瞬間、優しく誰かに抱きしめられた。







私の知らないぬくもりをその瞬間初めて感じた。

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作者名:アンタレス | 作成日時:2016年6月30日 20時

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