緑の片割れは赤とニコイチ。【ヒロアカ】 (ページ33)

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個性《33》ページ33

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相澤先生は個性を解いて次の計測を促した。

私は先生達を横目に見ながら未だに出久を睨んでいる勝己のところに行きこう言った。

『ついこの間まで、道端の石ころだっただろうが』

すると勝己はデクを睨むのをやめこちらを驚いたような目で見てきた。

『...ビンゴ』

このまま出久に押しつぶされるとこいつは壊れるな。

『なぁに。ただの石ころが自我を持つネズミに進化しただけさ。まだあんたの全力の方が強いよ』

早く戻りなよーと声をかけて勝己の返答を聞かないまま私はみんなの輪に戻った。

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全種目の測定が終了__。

今は結果発表の時間。
映し出された結果を見てみると私は4位だった。

やはり...と言ったところか、1位2位は推薦者のヤオモモと焦凍。3位4位は入試1位と2位の勝己と私。

入試2位でも推薦者には敵わないか。

これが差ってやつですか。

相澤「ちなみに除籍は嘘な」

...まじですか。

相澤「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

めっちゃニコニコで合理的虚偽って言われても...。
てか、相澤先生合理的とか合理性とか大好きかよ。

最後はドタバタ感があったが無事体力テストは終了した。

私達はカリキュラム等を確認するために教室へと急いだ。デクはさっき怪我を負っていたから保健室行きだけど。

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相澤side

「可能性がゼロでは無かった。それだけです」

俺はそう言い放ってオールマイトさんの前を通り過ぎる。

そう。1年A組の者は可能性があった。
たったそれだけ。

俺は最初緑谷弟＋緑谷姉も除籍処分しようとしていた。

緑谷姉は手を抜いているのだと思った。だか、実際は違った。

緑谷姉は自分自身では気づいていないが全力を出せていない。無意識にストッパーをかけていた。

緑谷姉は無意識に爆豪の半歩後ろを歩いている。

普通に歩く時は並んでいるが、入試や個性把握テストでは違った。

どちらも爆豪の方が優れている。

オールマイトさんから聞いたのだが、緑谷姉弟と爆豪は保育園からの幼馴染だそう。

きっと緑谷姉は爆豪と一緒に過ごしているうちに爆豪という人間性と性格を熟知してしまい無意識的に勝ちを譲っている。

それを爆豪も当然のように受け流している。
気づいていないのか、気づいてはいるが指摘しないのか。

ストッパーをかけなかったら緑谷姉は絶対的に頂点を目指せる個性だ。

それをいつ本人が気づくか。はたまた誰かが気づかせるのか。

みものだな。