［MHA］伝説の個性を持つ少女と敵連合２ (ページ5)

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#51 ページ5

僕はコソッと、ヒーロー分析ノートを机に出し編入生の到着をわくわくしながら待った。

　

爆「デク、んなもん出して待ってんじゃねぇよ！気持ち悪い！どんな奴が来ようと俺が1番強ェ！！」

BOM BOMしながら、後ろを振り返り僕を見る幼馴染のかっちゃんは相変わらずである。

　

　

あはは…と愛想笑いをしていると教室が開き相澤先生が気怠そうに挨拶をし、編入生を呼んだ。

　

　

　

入ってきた編入生の子は"美都里 A。"

　

　

　

　

　

顔がよく見えないくらい前髪が被っていて、おさげで眼鏡をしていて…お世辞にも強そうに見えないコ。

(なんなら、あんなに細くて戦えるのか？レベルだ。)

席は僕の後ろのようで、ゆっくりとこちらへ歩いてきてる。

　

　

　

　

「は、はじめまして！僕、緑谷いず……ｯｯ！！？」

彼女の方を見上げたら、その前髪の隙間からこちらを見ている目は殺意がこもっているじゃないか。

それも尋常じゃないくらいに一一一一一一一一一。

きっと僕しか気づいていない。握手を求め差し出した手は微かに震えていた。

身体もｷｭｯと強張る。

緑「(なんなんだ…この目に込められた殺意は。
まるであの敵連合にいた女の子と同じだ。)」

　

その時、思い出した。
あの日の恐怖を一一一一一一一。

　

　

　

轟「緑谷？」

顔が真っ青だった僕に気づき、声をかける轟くん。

　

　

　
緑「あ、いや。なんでもない、よ！」

　

　

　

　

　

一瞬、彼女から視線が外れ
目の前にいる彼女にもう一度視線を戻せば

先程の殺意はまったくなかった。

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　
　

『…よろしくね。』

小さい声で呟き、席に座る美都里さん。

　

　

　

　

握手はしてもらえなかったが(少し悲しい。)普通の感じだった。

僕の見間違いだったのかな？？

ヒーローを目指す人に敵みたいだなんて失礼にも程があるよね。

緑「うん！よろしくね！美都里さん！」

『…Aでいい、苗字は好きじゃない。』

　

　

仲良くなれたら、いいな。

Aちゃん、と。

　

　

　

＊緑谷出久side終＊