塩の壁は高い？！ −４−

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マネージャーさんと話しながら廊下を歩いてたら、


目の前に玲於くんが居った…。



チラッと一瞬だったけど


玲於くんを見ただけで胸が痛い。





まだ玲於くんのこと好きやから…


会いたくなかった。




お疲れ様ですって目も合わせず


ペコッと頭を下げてすれ違った。



あと数センチで触れ合う距離…。




あかん。


もう別れたんやから…玲於くんのことは忘れな…。





……忘れなきゃって思えば思うほど



…想いが強くなる…。



スマホを手に取ると…


電話をかけたくなってしまう…。



もう別れたんやから…私が勝手に…


自分勝手に別れを切り出したんやから…


未練なんて捨てへんと…。







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龍友「なぁそんな仏頂面しとるんが前におると
美味い肉も美味くないんやけど。」


「えっ？あー。へへっ。
これはこれは失礼いたしました。苦笑」


龍友「お前なぁ…苦笑」



この前玲於くんのテレビ局で会うてん！


って言えたらどんだけ楽か。



でもそんなん言うたら、


またお兄ちゃん複雑な顔するし…。




龍友「で？最近どうなの？」


「えっ？何が？」


龍友「何がって。苦笑
仕事忙しいんやろ？」


「あーうん。まぁ。」


龍友「ちゃんと飯食っとんのか？」


「うん。心配せんでええよ。」


龍友「いや、心配するやろ。
最近誘っても忙しい、忙しく言うて
断られてばかりやぞ？」


「んーでも本当に忙しいし。苦笑」


龍友「ったく。無理すんなよ？」


「ほーい。」




話しながらもトングで肉を焼いては


私の皿に載せてくれる兄。



ほんまに見た目こんなんやけど


中身は優しいお兄ちゃんやもんなぁ…。



困ったもんや。笑




確かに映画の撮影やら何やらで


忙しい日々を過ごしてる。



忙しいのはありがたい。



玲於くんのことを考えへんで済むから。







……でも…。

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