コーヒーは飲み物です。〔１〕

14 隼side ページ14

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メンバーの中で、彼女のことを謎の女の人だから、


略して謎女(なぞじょ)と呼んでる。


というか多分みんな言いたいだけ。


玲於とか全然言えてないし。



なじょじょ…って玲於…お前…狙ってんだろ。笑




亜嵐くんのロッカーに掛けたままのワンピース。


最近では吹っ切れたらしく、


勝負デートの時はあれを着るのっ。


って岩さん達に言ってみるたい。


まじ…ごめんなさい。苦笑



.




また来てたらいいな。そんな軽い気持ちで、


トレーニング終わりにあの店に1人で行った。




店員が笑顔でいらっしゃいませと


俺に向けて言ってくれた。




一人だからカウンター席でいいですって言うと、


やっぱり人が少ない席を選んでくれた。すごい。



でも店内を見渡したけど、あの人はいなかった。


やっぱり…あれはまぐれか…はぁ…。




軽食とコーヒーを頼んだ。



少し経って店員さんが持ってきてくれた。




ん？あれ？この前よりコーヒー…


美味い…ような…。



変なの。同じもの頼んでるのに。





.




「あれ？銀髪くん？」


隼「えっ！」



この声！


声の聞こえる方を振り向くと…いたぁー！！！



「やっぱり。ども！」


隼「あっ、あ、あの！」


「ふふっ。いらっしゃい。」


隼「へっ？」


「会社からここ、
そんなに離れてないですもんね。」


隼「えっ？…えっ？」


「ん？」


隼「…えっと…。」


「コーヒーどうですか？美味しい？」


隼「えっ、はい。」


「へへっ。でしょ！ありがとうございます。」


隼「あっ…はい。」



やっと会えた。



上がっていいよーって、店員に声をかけられて、


はいよーって返事をする、謎女さん。



はいよーって…ここカフェだよね？苦笑




「ふふっ。1人ですか？」


隼「えっ…はい。」


「ふーん…。」



ふーん。って頷きながら


店の奥に入って行った謎女さん。


まじで謎っ！！！



でもここの店員って分かったから、


今度ワンピース持ってこよ。返せる。


よかったぁーーー。

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