ピース〔１〕

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片寄の話を無視して教室を出た。




4人で玄関を出て歩いている時、



バシャン！


「痛っ…冷た…。」


萩花「ちょっと！！」



振り向くと地面に水風船の割れた破片が何個も。


そして背中がひんやりとする感覚…。


逃げていく女子生徒達…。



晴美「大丈夫？」


「…うん。」


萩花「あいつら逃げたよ。」


「まぁそりゃ…逃げるだろうね。苦笑」



まだ水遊びするには早いよ…。


なんて冷静でいられる自分って


どうかしてるのかな？



めんどくさいな…あの子達。



楓「大丈夫？寒いよね？」


「ううん。平気。このくらいじゃ。
でも…着替えようかな？苦笑」


晴美「何に？」


「ロッカーに兄からもらった服入ってたはず。」


萩花「えっ？苦笑」


「みんなにあげて、
私の分学校に置きっぱなしだったから。
嫌だけどそれ着て遊ぶわ。」


晴美「じゃあ私も着るー！笑」


「えっ？」


晴美「ん？もったいなくて
私もロッカーにしまってたの！笑」


萩花「いや、意味わからないから。苦笑」



1度引き返し着替えた。


水風船なんて…でも3人に当たらなくてよかった。



お願いだから私の友達を巻き込まないで。


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なぜか晴美も兄のブランドの服に着替えて、


あー着ちゃったぁーってニコニコの晴美。



そんな晴美を見ていたら


嫌な気分がスーッとなくなる。


本当にこの3人がいてくれて助かる。



そして…お兄ちゃん…ありがとって…


言いたくないから、絶対言わない。笑




濡れた制服はカバンに詰め込んで


3人とまた学校を出た。



また水風船投げられたら捕まえてやる


って思ったけど、投げそうな人はいなかった。

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