ピース〔１〕

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放課後、そろそろ呼ばれるだろうねって


晴美の読みは当たって、担任に雑務を任された。


本当に特進の人の嫌がらせよりも


担任の嫌がらせの方が嫌い。




涼太「ふははっ。」


「なに…。」


涼太「いや、どんどん
不機嫌になっていくなぁと思って。」


「そりゃなるでしょ！
あの担任の仕事量と比例して！」


涼太「うんうん。笑」


「…ホントあんたムカつくよね。」


涼太「悲しいなぁー。笑」


「ずっと悲しんでたらいいよ。」



まぁええわって笑う片寄。


何がいいんだよ！って言いたいけど、やめた。



このままこいつと話してたら


弱音を吐いてしまいそうだから。




落書きされた机は新しいものと交換されて、


綺麗さっぱり跡形もなくなった。


この嫌がらせはいつまで続くのだろうか…。




涼太「さて、終わったし帰りますか。」


「うん。」


涼太「今日重いから。笑」


「…何で？」


涼太「鉄アレイ入ってる。笑」


「あっそ。」


涼太「うわぁボケたんやからつっこんでよ！笑」


「私関西人じゃないから。」


涼太「相変わらず冷たいなぁー。笑」



担任の雑務を持つのは片寄。


そして片寄のカバンを職員室まで


持っていくのが私の役目になってる。




確かにこいつのカバン…今日重い…。


でも何が入ってるかは聞かない。


別に鉄アレイが入っていてもどうでもいい。


こいつの色んなことを知ってしまったら、


私の頭の中がこいつでいっぱいになってしまう。



私は…亜嵐くんが好きなんだから。

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