ピース〔１〕

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次の日の朝、


教室に向かうと教室から萩花の声が聞こえた。



萩花「誰？こんなことしたやつは！」



怒ってる？何事？って思って教室に入ると、


はっ！って私を見る萩花。



「おはよ。何があったの？」


萩花「…A…。」


「えっ…。」



萩花が花瓶を持っていて…そこには菊の花。


私の机に油性ペンで『死』と大きく書かれていた。


こんな堂々としたいじめ…。


アホくさい。



「萩花。いいよ。このクラスの人じゃない。」


萩花「でも…。」


「それに気にしないから。大丈夫。」



クラスの人じゃない。特進の人だと思う。


決めつけは良くないけど、昨日の今日だから。



晴美と楓も来て、不安そうに私を見ている。



「大丈夫だよ。こんくらい。
しょうもない嫌がらせとか、
放っておくのが一番だから。」


楓「でも…なんでAが…。」


「まぁ仕方ない。」


晴美「無理しちゃダメだよ？」


「大丈夫だって。」




3人と話していると、


ガタガタと音がして振り向くと


「あんた何してんの？苦笑」


涼太「えっ？机交換？」


「…なんで」


涼太「何となく？」


「…あっそ。」



私の落書きされた机を


自分の机と交換している片寄。



あんたのすることにとやかく言う気はない。


アホだけど、優しいよね。


あんたって。だからむかつく。



担任が入って来て自分の席についた。



涼太「ねぁー。これで漢字のテスト受けたら
カンニング言われるんかな？笑」


「バカ？苦笑」


涼太「ひどっ。笑」


「…でもありがと…。」


涼太「ふふっ。うん。」



この気遣い…何だろう。不快じゃない。


放っておけばと自分に言い聞かせていたけど、


正直堪える。



だってこんな嫌がらせ初めてだから。


私にどうしろって言うんだろ。

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