ピース〔１〕

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私の青春は、もう終わった。


中学1年生の頃…。



？『A…実は…』


『ん？どしたの？』


？『親の仕事の関係で…転校するんだ。』


『…えっ……。』


？『だから…別れよう…』


『えっ…。』


？『これ…持っててくれないかな。』


『…でも…。』


？『いつか…再会する時まで…持っててほしい。』


『…うん。』


？『ずっと大好きだから。
別れても大好きだから。』


『…うん。泣』



チュッ…。



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懐かしい…。たまに思い出す、淡い青春。


幼かった私達は


最後に照れながらキスをして別れたっけ…。



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萩花「A！」


「は、はい！」


楓「どしたの？ぼーっとして。」


萩花「また自分の世界に入ってたよ。」


「あぁごめん。」


晴美「A、はい。玉子焼きあげるー。」


「ありがと。」


萩花「あんたは…苦笑」


晴美「ん？萩ちゃんもいる？」


萩花「…いい。で？何？どしたの？」


「ううん。なんでもない。」


晴美「かえちゃん！あげるぅー！」


楓「ありがとぉー。笑」


萩花「ちょ、はるお黙って！」


晴美「へへ。怒られたぁー。笑」


「ふふっ。笑」


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片岡A。



2日前に入学式を終え、


高校1年生になったばかり。


ごく普通の高校1年生。



中学2年の頃から仲のいい萩花と晴美と楓。


この3人と離れたくなくて、同じ高校を選んだ。



単純な人間。


夢も希望もない。


ただ今を生きているだけのつまらない人間。




中学1年生の時の青春の話は


この3人には言ってない。


2年生の時にクラス替えして仲良くなった3人。



バカにされるのが目に見えてるから


仲が良くても、誰にも言えない。

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