01 ページ17
.
有剣「……。」
佐智雄「どした?」
有剣「あー…何でもねぇ。」
喧嘩帰りに学校への近道の公園を通ると、
ベンチで1人、本を読む女がいた。
本を読んでいるせいで
下を向いているからハッキリと顔が見えなかった。
顔が見たい…
吸い寄せられるような気持ちになって
立ち止まってしまい、佐智雄に不審がられた。
こんなの初めてだ。
学校に戻ってからも、あの子のことが忘れられず…
仁川「おい!次、小田島の番だぞ。」
有剣「ん?あぁ。」
麻雀に集中出来ねぇし、
みんなの話も頭に入ってこない。
どした?ってみんなに聞かれた。
本を読んでるだけで絵になる彼女が忘れられず、
次の日もその次の日も……
話しかける勇気もなく
彼女が座っているベンチの前を通った。
俺の人生最大の事件…
『 一 目 惚 れ 』
.
志田「しっかしよぉ。あいつら口だけだったな。」
有剣「……。」
志田「おい!聞いてんのか?」
有剣「ん?あぁ…。」
志田「あーつまんねぇー。」
対して強くないやつらと喧嘩をしてきた帰り道、
いつもの公園を通った。
相変わらず1人で
本を読んでいる彼女がベンチにいた。
志田「お前最近どした?何かおかしくね?」
有剣「なぁ…俺が1人の女を
好きになったら、お前笑うか?」
志田「……。」
言い寄ってくる女はいくらでもいる。
でもどいつもこいつも興味はなくあしらっていた。
そんな俺が……
志田「全力で応援する。決まってんだろ。」
有剣「…ふっ。」
さすが幼なじみだな。
仁川「おい。お前らなんの話ししてんだ?」
志田「あーこいつのコレの話。」
有剣「…。」
そう言って小指を立てて笑った志田を見て、
ニヤッとした仁川。
仁川「んだよ。
面白そーな話してんじゃねーか!!聞かせろよ!!」
有剣「おっ…とっ!ふっ。」
背中をバンッ!と強く叩かれ、
自分の意思ではなく右足が1歩前に出た。
仁川「で?どんなやつ?」
面白がってるようにも見えるが…まぁいい。
隠してる方がこいつはめんどくさい。
707人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うに - 今更ながら読ませていただきました…笑 みんなの特徴捉えてて最高です!!轟くんがもう最高ですね、面白い小説をありがとうございます!! (7月23日 17時) (レス) @page18 id: 67c9f38a7a (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - すっごい面白かったです! 今度は小田島くん落ちのを書いていただけると嬉しいなぁ (2021年12月15日 2時) (レス) @page45 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
さ??♀?(プロフ) - Megさん» 読みました。最高。妹居るとか萌えますねんふふ (2021年8月13日 6時) (レス) id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - さ??♀?さん» コメントありがとうございます。もし良かったら、非表示にしていた続きを数日だけ公開するので、読んでみてください。お気に召すかはわかりませんが汗 (2021年8月13日 0時) (レス) id: 9ec0205a78 (このIDを非表示/違反報告)
さ??♀?(プロフ) - やばいです。めっちゃ感動して一気に読みました。三時に寝ました。寝不足です笑。轟の時々の甘さがもう最高。何回も思い出してにやけてしまいます。 (2021年8月11日 11時) (レス) id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Meg | 作成日時:2020年9月9日 20時