鬼邪高校に平和が！？【4】

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有剣「ふっ。笑」


志田「狙ってるのはこいつだよ。」


サバカン「……。」


仁川「でもよぉー。あんな可愛い子が
1人で居たら狙われるに決まってるのにな。」


沢村「違う男に捕まっちゃうかもな。」


有剣「……。」



確かに、あいつらは

もうAちゃんに近寄らないとしても、

他の奴らが近寄る可能性は高い。



志田「他の男に奪われたらどうするよ？笑」


佐智雄「早くしねぇとな。笑」


有剣「…およよ？みんな面白がってる？」



みんながニヤニヤしてた。


面白がるよなぁー。


俺がこんなに夢中になってるなんてな。




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放課後、公園のベンチに行くと、

Aちゃんはいつものように本を読んでいた。



Aちゃんに近づくと、振り向いた。



「あっ、そこまで腫れてないね。」


有剣「あぁこれのおかげでね。」


「良かった。」



温くなった保冷剤を

はいって返すと受け取ったAちゃん。



「あれ？ハンカチは？」


有剣「あぁ洗って返すよ。」


「いいよ。そのままで。今ある？」


有剣「ねぇの。」


「そっか。じゃあ今度返してね。」



本当はポケットに入ってる。


でも汚れたハンカチを

そのまま返すのはちげぇだろ？



隣に座ると、パタンと本を閉じて

カバンにしまったAちゃん。



えっ？帰んの？



「小田島くんに保冷剤貸したから、
フルーツだけ早弁しちゃったよ。笑」


有剣「…へっ？」


「腐ったら嫌だから
昼休みになる前に食べちゃった。」


有剣「ふっ。」



なるほどね。だから保冷剤持ってたんだ。



「ごめんね。私のせいで。」


有剣「えっ？」


「あの人たち、
前からしつこく話しかけてきてたの。」


有剣「…。」


「自分で何とかしておけば、
あんなことにならなかったのに。ごめんね。」


有剣「どーってことねぇよ。あんなの。」



「…本当に強いんだね。」



有剣「…怖い？」



あの時の冷ややかな目が忘れられない。


本当は俺の事怖くて、

今も逃げたいんじゃねぇか不安だ。



「ううん。私のお兄ちゃんもよく喧嘩する人で、
昔からあぁいうの免疫があるから、
きゃーってなれないんだよね。」


有剣「えっ？」


「女の子のか弱いきゃーって声。
出ないんだよねぇー。」


有剣「ふっ。笑」



お兄ちゃんがいるんだ。



どんどんAちゃんのことを知れて嬉しい。

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