いちご牛乳とかいうもの ページ2
貴女side
｢いちご牛乳？｣
割りと響いた高い声は、私のものだった。
見廻り中、デザートでも食べようと、ふぁみれすに立ち寄った。
ふぁみれすにて偶然会った銀さんが、なにやら薄ピンクの飲み物を飲んでいたのだ。
なんなのかと訪ねると、｢いちご牛乳だよ｣と返ってきた。
いちご牛乳………………？
聞いたことがない。
｢そ。いちご牛乳。突然食べたくなっちゃってー。え、なに？ Aちゃんいちご牛乳知らないの？｣
｢いちごなのか牛乳なのかハッキリしろや天パ｣
｢天パ関係なくね？ まぁ………いちごは入ってねぇけど｣
はぁ？
いちご牛乳なのに、いちごが入ってない…………？
｢いちご牛乳じゃねーじゃんそれ｣
｢いやそーだけどさ…………｣
うーん、と唸る銀さん。いちご牛乳を一口飲んで、銀さんは言った。
｢あ、お姉さん、いちご牛乳一つ｣
暫くしてお姉さんが持ってきたいちご牛乳を私に差し出し、｢飲んでみろ｣と言った。
大人しく飲んでみると………………
｢あ、美味し｣
銀さんは、だろ？ と笑う。
｢美味しけりゃいいじゃねーか。ま、俺はいちごパフェの方が好きだけど、医者に止められてるからよ。こいつが救いだな｣
いちごパフェ食べなくても、いちご牛乳飲んだら意味ないと思う。だって糖分だし。
けど、それは言わなかった。いちご牛乳が美味しかったから。
銀さんはいちご牛乳を飲み干すと、じゃぁなと、ふぁみれすを出ていった。
｢あの、すみません｣
いちご牛乳を持ってきてくれたお姉さんが、私に話し掛けた。
｢さっきの方が、お代は貴女が払うと…………｣
…………本当ならキレている所だが、今はいちご牛乳という新しい甘味に夢中なのだ。
そんな無駄なことをしている暇はない。
｢土方十四郎に、ツケで｣
いちご牛乳、なんと美味しいのだろう。
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萠詠(プロフ) - カラさん» ありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (2017年7月16日 8時) (
レス) id: 90ab6ece9f (このIDを非表示/違反報告)
カラ(プロフ) - リクエストありがとうございます!続き楽しみにしています( ´∀｀) (2017年7月15日 23時) (レス) id: 5726dff851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萠詠 | 作成日時：2017年7月12日 18時
