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二十一枚目 ページ23

沖田side


声の主は、案の定、Aだった。


……そうか。

この目の前にある部屋、今日からコイツのだったな……。


いや、コイツの部屋の場所なんざどーでもいい。

んな事より……


「……てめぇ、いつから居たんでィ?」

「結構……前だけど」


結構、前……?

……気付かなかった。全くもって。


俺は役職柄、人の気配には敏感な方だ。

相手が強者であればある程、それは増すはず。


……なのに。

なんで、わかんなかった……?

コイツ、何者だ……?

どーも臭ェ。なに隠してやがる。


俺がそんなことを考えてる間、Aはにやけたり、急に泣きそうな顔になったり、百面相をしていた。

……なにやってんでィ、コイツ。


「なんでいるんだよィ…………」


率直な質問だった。


「なんか、寝れなかった。
…………沖田も寝れなかったんでしょ」


Aは、当たり前だろと言いたげな顔をした。

それに対して、俺は「お前程下らない理由じゃない」と、我ながらひねくれた返事をした。


Aは一瞬眉を潜めたが、すぐ無表情に戻して、口を開いた。


「じゃぁ、沖田。お前の理由はなんなんだよ?」


理由、か…………。


「……土下座姿やらひれ伏した姿やらを数えても、土方のヤロー、起き上がってくるんでさァ。

必死になってる内に目が覚めちまってねィ」


理由が理由なだけに、素直に言えるはずがなかった。

「気に食わない上司とお前のこと考えてた」なんて言えるやつはタラシか馬鹿だ。


半分嘘で、半分本当。

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萠詠(プロフ) - 初作品なので、そう言ってもらえるとすごく安心します!アニメ星の宇宙人さん、ありがとうごさいます! (2017年6月10日 21時) (レス) id: d99dc85054 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ星の宇宙人(プロフ) - 夢主ちゃんの性格とか色々どストライクでしたっ!更新頑張ってくださいね!! (2017年6月10日 20時) (レス) id: 12c43eea60 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:萠詠 | 作成日時:2017年5月31日 22時

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