平和刑務所

2、反対派はナシ ページ2

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「おい田崎っちゃん！」

仕事終わりに家に来るとは聞いていたが、ここまで早く来るとは思わなかった。まだ、刑務所を出たばかりだぞ？



「悪いな。少し、話があって早く行こうと思えば思う程足が進んでいつの間にかココだ。」

「お前…相変わらずだな。」

「はぁ？何が？」



こいつは、俺が数知る中の一人。反対派の奴。
未だ、俺もそうだがこいつもまだ意思を失って闇雲に彷徨っていない。

まぁ、それが唯一の救いなのか……


こんな訳が分からない奴でも、一応有名な某大学の教授ときてる。しかも、この歳でだ。
恐らく、今までで最年少の教授だろう。


「で、何だ？」

俺の家には行かず、居酒屋に向かうことになった。居酒屋では話せないこともあるらしいから、歩きながらでも聞くとしよう。



「国がな、反対派について適切な処置を行うそうだ。勿論罰せるだろうし、最悪の場合死に行くかもしれない。」

「その話何処から仕入れた？」



大体の国系の話は殆どデマが多い。
どうせ、その原点は復権した奴らが同じような道を選ぶよう仕組んでいるのだろう。

其れは時に大惨事となる。
そして、人間関係をも崩す事になる。

それはそうだ。



もしコイツが、反対から復権していたら。


俺は迷わずコイツとの関係を切る。
当たり前の行為であり、切らなければその内俺も同様なクズになるだろうしな。


「何処からだと思う？」

「…それを今聞いているんだが。」



少しの沈黙の後、口を開いた。

もしコイツが嘘を付いていても俺には一応それを裁く力くらいある。長年の友人と言っていいくらいの仲だ。


「安心しろよ、ちゃんと国からの報告だ。」

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