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七話 ページ8

「なんで僕だけ名もない通行人役Aなんですかぁぁあ!?」


新八くんの叫び声で目が覚める。どうやら昨日銀八先生が話していた時代劇の話のようだ。



「…お前5限目から寝てただろ」




腕に頭を乗せたまま隣を見ると、土方くんがこちらを見ている。へへ、と笑うと土方くんが呆れた様に溜息を吐いた。



「…姫さんが聞いて呆れるな」


「…ひめさん?なに?それ」


「…時代劇の」


「…?」


「お前が姫役で、総悟が主役。俺はお前を奪う剣士役」


「…!?!」



驚いて思わず椅子から落ちそうになった。土方くんが抱きとめてくれたけど、私がお姫様!?



「…寝てたお前と総悟が悪ィ」




…なんだか土方くんが意地悪だ。少し涙目になりながら土方くんを睨むと目を逸らされた。覗き込むとまた逸らされてしまう。なのでまた覗き込む。逸らされる。それを数回繰り返したところで神楽ちゃんがぴょこりと出てきた。かわいい。





「コイツはAの相手役じゃないから拗ねてるネ。ほんと男ってばかアルな」


「…っ、誰がだよ!俺は藍澤の相手が総悟だから心配してるだけだ!」


「その割には態度がうざいアル」




「…私なんかに出来るのかなぁ」



「…大丈夫じゃねぇか、お前なら」



なんの根拠で、と土方くんを見ようとしたら案外土方くんがそばに居て思わず身を引いた。髪に手を伸ばされてまた、身を引く。



「…警戒心強え猫みてえ」


「…にゃあ?」


「………」



そのまま黙ってしまった土方くんにほっとする。実はあまり髪を触られるのは好きじゃない。なぜなら、




「ひゃっ!?」


「…よぉ。可愛い可愛いオヒメサマ」



髪をくん、と引っ張られたと思ったらやはり沖田くんだった。



「…離してよ、沖田くん…」





…ドス黒い笑みを浮かべる沖田くんに、私は更に不安になった。

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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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光華(プロフ) - お疲れごはん、リアルタイムで楽しく読ませていただいてます!こちらも面白いです!私は完全に土方さん推しなので、土方さんに落ちないかな((殴 どちらも更新楽しみにしてます! (2020年6月6日 22時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マピト | 作成日時:2019年12月6日 22時

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