二振りの刀剣 ページ14
鍛刀部屋に入ると、白い布の上に丁寧に二振りの刀が置かれていた。
刀身は障子越しに差し込む朝日をキラキラと反射していて、周りの空気は少しの緊張と大きな期待に満ちていた。
加州清光はもうすっかり泣きやんで、Aの左肩に寄り添っていた。
彼もAも明るく、はなやかな表情で二振りの刀剣の元に歩み寄る。
加州に、後ろめたさ、というのだろうか……自分への自信のなさ故の暗さはない。
Aに感化され、今はもう落ちつきはらって、すっかり初期刀らしい、堂々とした面持ちだ。
Aが二振りの前に膝をつくと、
加州は一歩後ろに下がり、静かに待つ。
審神者の力を籠めて優しく刀身に触れ、
白くて長い指先が温かい光を帯び、
一瞬視界が白んだ。
―――
「僕はにっかり青江。うんうん、君も変な名前だと………！」
(人間離れしてるねぇ息を呑む美しさだ…)
「僕は、五虎退です。あの……しりぞけてないです。すみませ……！？？」
(わわっ……すごい……綺麗………！)
―――沈黙
A『え……なんで…清光？』
年の割に幼い表情で、二振りの様子に驚いて加州を振り返る。
加州「…ははっ！やっぱね。」
目を糸目にしながら笑う近侍に
頭に？マークを浮かべる審神者。
両手で口元を抑える色素の薄い小虎をつれた美少年に、
妖艶な美しさと余裕を感じさせる雰囲気でありながら、目を見開いて呆気にとられている美青年。
異様な空気のなか、
「意地悪しすぎたね。大丈夫。」と笑顔で歩み寄る加州。
「「ッ心配させてごめん/すみません……」」
まだ表情は硬く、目を合わせられない様子だがAの前に膝をつくにっかり青江と五虎退。
A『い、いいえ、私も慌ててしまって申し訳ない…。審神者のAと申します。
まだ至らない点だらけですが、彼に支えてもらってなんとかやっています。
御縁があってこの本丸に来ていただけたこと、本当に嬉しく思います。
拙い審神者ですが、
……ここにいて頂けますか？』
審神者は加州の肩にそっと手を置き、
優しく微笑んで彼に微笑み、二振りに向き直り瞳をまっすぐ見つめ、問いかける。
続きます
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MadHatter(プロフ) - まめ助さん» いえいえ、気になっただけですので。…気になったついでにもうひとつよろしいですか？所々、名前の前後に半角空欄がある様です、こちらも同じ範囲で。なにか意図があるのか、とも思いましたが、どうもそうじゃないように見受けられました。お暇があれば此方のご確認も… (2017年4月5日 22時) (
レス) id: fcf1a4a3c0 (このIDを非表示/違反報告)
まめ助(プロフ) - MadHatterさん» MadHatterさま、ご指摘本当にありがとうございました！ 全く気付かず大変助かりました…。 (お好きな青江の部分で申し訳ありません；；) 個人的に……というコメント嬉しくて気合い入ります！！ (2017年4月5日 21時) (レス) id: bb923bf045 (このIDを非表示/違反報告)
まめ助(プロフ) - 来夢さん» 来夢さん、コメントありがとうございます。 以前よりお読み頂き、頂いたお言葉本当に励みになっています！ まだ気にかけて頂いているようで嬉しいです；；沢山書きたいです！ (2017年4月5日 21時) (レス) id: bb923bf045 (このIDを非表示/違反報告)
まめ助(プロフ) - ドスコイ青汁難民さん» 初めまして、コメントありがとうございます。嬉しい限りです、沢山更新していければと思います^^*お付き合い頂ければ幸いです！ (2017年4月5日 21時) (レス) id: bb923bf045 (このIDを非表示/違反報告)
MadHatter(プロフ) - 更新ありがとうございます！今回青江が多くて個人的に嬉しい限りです…！ところで、名前の変換がされていないようです。おそらく、一番新しい更新分から。一度御確認願います。 (2017年4月4日 18時) (レス) id: fcf1a4a3c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめ助 | 作成日時：2016年10月30日 14時
