語られた心情と決意。 ページ4
呆然と俺らを見渡す大将に、みな頷き返す。
目が潤んだかと思った瞬間、堰を切ったように泣き出した。
それは加州の旦那ですら見たことがなかったようで面食らって一緒になって涙を流していた。
ーーーー「大将の、大切なもんはなんだ？」
書斎で投げかけた質問に、帰ってきた言葉が再び紡がれた。
A『俺にとって君たち……歌仙兼定、五虎退、にっかり青江、へし切長谷部、乱藤四郎、前田藤四郎、加州清光、薬研藤四郎……一振り一振りみんなが、俺の初めて出来た大切な宝なんだ。
この身が朽ちようと護ってみせる。……おれの、生きる意味。』
零れ落ちる大粒の涙に、
語られた心情と決意。
泣きじゃくることなく、凛とした顔つきで紡がれた言葉。
にっかり青江「……その言葉、そのまま返すよ。」
青江の言葉に頬を緩ませると、遅れてきた羞恥に顔を染めた大将。
歌仙「もっと君のことを知りたいな、主。」
うん、うん、とその呼称を噛み締めるように頷く。
A『隠すつもりなんて無いのだけど……』
加州「自分の話は上手くできない……？」
驚いた顔をする大将は、どうやら図星だったようだ。
A『そうなんだ。聞かれれば言うんだけど何を話せばいいのか分からなくてね。』
歌仙「ふふ、加州の予想は当たってたみたいだね。」
加州「ね。」
薬研「俺たちは、何気ない世間話だって、大将と話せば幸せで仕方ないんだぜ。」
▽にっかり青江視点
薬研くんのいきなりのさり気ない告白に、目を見開く加州くんに口に手を当てる乱くん。
これは恐れ入ったねぇ。
耳まで真っ赤にするAなんて初めて見たよ。
長谷部「主、あの……。」
A『ん、どうしたの長谷部？』
心配そうな面持ちで声をかける彼は、まだ腑に落ちていないみたいだ。
長谷部「先ほどの電話は……あの、行って欲しくない気持ちしかないのですが…宜しいのですか？」
A『そうそう。隠し事みたいでいけないね。あの電話は仕事仲間からで……話そうか。』
薬研「あぁ。」
間髪入れずに応えた薬研くん。
その返事は興味ではなく、
Aに対する独占欲と
仕事仲間という人物への少しの敵意が感じられた。
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瑠李(プロフ) - とても面白いです♪更新頑張ってください♪応援してます♪ (2017年12月24日 1時) (
レス) id: d8c6f7f40c (このIDを非表示/違反報告)
まめ助(プロフ) - tyororinさん» tyororin様、いつもコメントありがとうございます！！すごく励みになります；；；；短編集、ぜひ作りたいです。リクエスト反映できればと思います！亀更新ですが、読んでいただけると嬉しいです！ (2017年11月4日 22時) (レス) id: 6a9a64a25c (このIDを非表示/違反報告)
tyororin(プロフ) - あ、リクエストがいりますね。えーっと、清光と万屋に行った話が読みたいな、なんて思ってます。よろしければ是非お願いします。 (2017年11月3日 21時) (レス) id: 33025022ca (このIDを非表示/違反報告)
tyororin(プロフ) - 毎回毎回、楽しみに読ませて頂いています！これからも更新頑張ってください！短編集待ってます（笑） (2017年11月3日 21時) (レス) id: 33025022ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめ助 | 作成日時：2017年8月16日 12時
