あれ？私ってどこから来たっけ。【鬼滅の刃】

第17話:ほわほわ ページ20

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猪さんが焼けたらしい魚を私に「ほらよ」と言って渡してきた。



………焦げてる。


とは口が裂けても言えないけど。
渡されたそれは、真っ黒だ。

ひと口食べると、
ほう…、焦げているからか香ばしい。………苦い。



いや苦い。苦すぎる。

待て、これ体にめっちゃ毒じゃないか…？


ちらっと猪さんを見ると


…やばい。
ガン見されてる。
何？何なの？何とか言ってよ。
あー…苦ｯｯ
これ全部食べなきゃなのか。


………死、あるのみ。

この威圧の凄い猪さんに、文句等言えるはずもなく。



「オイお前」


猪さんにいきなり話しかけられる。


『ナ、ナンデショウカ』

やばい、動揺しすぎてカタコトになってしまった。


「何で焦げてんのに普通に食ってんだ。」



…………はぁ？


何？喧嘩売ってんのか？

誰が好きこのんでこっげこげの魚を食べるってんだ！


『…あなたが焼いてくれたからですけど、』


当たり前のことを言った。
当たり前の事を。

「ほわほわ」


ほ……？何？

何この人。どうしたの。


「何か今のほわほわしたぞ！！！！」

すみません。理解が出来ません。


「ガハハ！俺の焼いた魚が食えて嬉しいか！そうか！！子分だもんな！ならもっと焼いてやろう！！！」

切実にやめて欲しい。


「………ん？」

ピタ、と動きを止めた猪さん。
何事だ。


「鬼…コォウラァッッ待ちやがれ！！！」


と言って走って行ってしまった。



猪さん情緒不安定すぎて怖い。

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