第46話:呼吸 ページ49
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「誰かが戸を開けようとしたり、物音がしたら間髪入れずに鼓を打って逃げるんだ。俺が必ず迎えに来る。戸を開ける時は、名前を呼ぶから。そしてA、君もここに居てくれ。」
『………。』
確かに、ここに居たら安全。けど、このまま何もせずにずっと私は鬼から逃げ続けるの…?
それには限度がある。いつかきっと殺されてしまう。
だから私は
『いや、私も一緒に行く。大丈夫、足でまといにはならない様に頑張るから。竈門くん1人に負荷はさせない。』
「A…!足でまといになんて…!………っ!」
鬼が顔を見せた瞬間、その鬼へと私と竈門くんは走り始めた。
「叩け!」
そう竈門くんが叫んだ時、鼓を打つ音が聞こえた。
鬼は私たちを凝視し、こちらへ歩いてくる。
「虫けらが…忌々しい…!」
そしてまた、鼓の音が響いた。
今度は鬼の鼓だ。
その瞬間、視界が一回転し私は天井へと飛ばされる。
『な、何これっっっ』
「A!大丈夫か!!」
上を見ると鬼が立って居る。何が起こっているのか。
『だ、大丈夫ぅっじゃない!!私の事はいいから、竈門くんは鬼に集中して!』
鬼が何度も鼓を打ち、右に左に前に後ろに回転し目が回りそうになる。たまに攻撃が来る度死ぬ気で避けた。
当たったら死ぬ。絶対死ぬ。
あれ。私来た意味なし?
竈門くんの役に全くたってなーーい!!!
「A!!!無理するな!」
好き好んで無理してる訳じゃ無いんだけど、回転の反動で鬼の方へと向かっていってる。
非常にまずい、このままいけば私は真正面からぶつかる。
そして、死ぬ。
鞘から刀を抜き、そして空中で構える。
今ここで、私が、終わらせてやる。
そう強く思った。
霧子さんと茂造さん、2人の呼吸を思い出しそして。
「A!危ない!!!水の呼吸…!」
『白の呼吸、壱ノ型………!加密列!!!』
足を踏ん張り素早く鬼の背後へ周り、刀を振り下ろす。
気づくと、刀の色は白に変わり鬼の首は、私の呼吸によって地面へと落下した。
「白の呼吸…凄い…!」
初めての呼吸の技。
『倒し…たの?私』
「ああ!Aが倒したんだ!!凄いな!!!」
ようやく私は、安心した。
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そこら辺の水道水(プロフ) - ごめん読み返しすぎてそろそろ次度のセリフ言うかなぁ〜なんとなく覚えつつある水道水だよ() (2021年3月4日 10時) (レス) id: d5e7447fc4 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - 颯さん» 失礼致しました。訂正致します。ご指摘有難うございます。 (2020年3月15日 20時) (レス) id: df3b10c5cc (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 初コメ失礼します。最終選抜ではなく最終選別です。 (2020年3月15日 20時) (レス) id: e2ffa37dcb (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - 心さん» この度は小説を読んで下さり有難うございます!そしてコメントも有難うございます!初めてのコメントで心が踊りました。面白いと言って頂けた事が物凄く嬉しいです!!モチベがぐんぐん上がるので更新の方頑張りたいと思います!!(*^▽^*) (2020年3月8日 0時) (レス) id: df3b10c5cc (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2020年3月7日 20時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りぃな | 作成日時:2020年2月25日 3時