じゅうに ページ12
人間を食いまくった鬼に遭遇した。Aが剣を抜いたため、すぐ終わると思ったが、いつもの違う刀の振り方に違和感を感じ、剣を抜いた。
『いっ！！』
「Aっ！！」
Aは肩を食われていた。らしくねぇ
俺が頸を斬り、煉獄がAを支える。
Aの肩には、俺の歯が深く刺さっていた。俺達が無理に抜いたとしても、失血が酷くなったら死ぬかもしれない。
なにより、Aの顔色は真っ青だった。唇は紫色に変色し、かすかに震えていた。
煉獄が丁寧に包帯を巻き、Aを背負った。
『弟、たちが、待ってるの……わたしの、かえりを』
Aが気を失う前に言った言葉。
こいつは、姉だったのか。
だから、いつも怪我をしても、弱音を吐いたことがなかったのか。
Aの鎹鴉に案内をさせた。二時間ほどで、元鳴柱の元へ着いた。
戸を開けると、黒髪の男がいた。
「ッッ！！姉さんっ！！」
Aの様子を見ると、血相を変えて寄ってきた
「姉さんっ、しっかりしろ！！姉さんっ！！」
泣きそうな声だった。
「獪岳、どうしたのじゃ！」
そこに、元鳴柱が出てくる。煉獄は口早に言った
「Aは任務の途中に鬼に噛まれ、今は気を失っている。治療させるべきだったが、Aがここへ連れて行けと聞かなかった。Aの治療は出来るのだろうか。もし、出来ないのなら、治療が出来る場所まで俺が連れていく。」
煉獄の羽織には、Aの血がかなりの面積を滲ませていた。
「善逸、急いで布団を敷いてくれ」
「わ、分かった」
「すまないな、Aが迷惑をかけた」
「いや、そんなことはいい！
Aは体温が下がっている。手当をしなければ、死んでしまう」
ジジイが包帯や治療道具を取りに行き、オドオドする餓鬼が布団を敷いた。
「チッ……おせぇな」
「ヒイィッ！！」
煉獄は布団の上にAを寝かせる
ジジイは道具を持ってAのすぐ側に座った。
「はぁ、儂の弟子は無茶ばかりする…」
流石柱をしていたと言うべきか、Aの治療の手際は良かった。
獪岳という男は、ずっとAの手を握っていた
Aは、愛される人間だったのだ。
そう感じた
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Kuromame(プロフ) - シホニャンさん» コメントありがとうございます。私も実弥たん推しです。更新頑張ります。 (2020年4月21日 22時) (
レス) id: dfc834b505 (このIDを非表示/違反報告)
シホニャン - 獪岳と実弥推しです。小説面白い。更新楽しみしています (2020年4月21日 10時) (レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kuromame | 作成日時：2020年4月7日 0時
