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渡る世間に 19 ページ42

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「……アレ、どこにしまったっけ?」


 
 嫌な予感がして車を公園沿いに停めた。


 この時間は車通りが少ないから、停車する程度なら人様の迷惑にはならない。


 月明かりを頼りにバッグの中を確かめるが、バッグはもちろん、ジャケットのポケットにもない。



「うわ、これやっちゃったな」



 思わず天を仰ぐ。


 たぶん、あの時だ。心当たりはある。


 めんどくさいとか言ってらんないしな。


 信号が変わるのを待ってアクセルを踏んだ。



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作者名:lettuce | 作成日時:2022年9月11日 2時

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