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☆*:.。. お月様が渡る.。.:*☆4 ページ30

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「こちら、"パプリカのTwo as One "です。こちらのソースはお好みでかけて召し上がってください」


 "パプリカのTwo as One "は、赤とオレンジのパプリカが一対ずつあり、こんもりと肉が盛り上がっている。ナイフを刺した瞬間に肉汁ぶわぁーってなりそうな、絶対美味しいやつ。



「こちら、"パンプキンドームの約束"です。
器は食べられますが、蓋は観賞用となっておりますのでご注意ください」


 小ぶりなカボチャをそのまま器にしたシチューは、器に顔まで彫ってある。流石に、シチューがこぼれない程度にしているようだが、ハロウィン気分を味わうには十分だ。



「美味しそう!」


「さっさと写真撮って食べよ!」


「そうしよ!」



「ごゆっくりどうぞ」

 アラジンが手を振りながら去っていくから、私もつられて手を振った。

 フランクすぎて不思議な人だわ。




 冷めないうちにお料理を写真に収めると、待ってましたの「いただきます!」

 見た目以上の美味しさに舌鼓を打つ。



「やば、これめっちゃ美味しい!」


「私のも、ほっぺた落ちる〜」


「ほっぺた落ちたら怖いでしょ」


「いいのー。美味しいから」


「はいはい」


「うまい、うまい、うまい、うまいっ!」


「れんごくさん、そろそろ落ち着いて!」


 顔を見合わせて笑う。

 美味しいものを食べて、楽しくおしゃべりして、なんか幸せ。






「はぁ〜、美味しかったねー」


「最高、最幸!」



 テーブルの端にお皿を寄せて、手元を空ける。



「スイーツ持ってきてもらおっか」


「そうだね。今度は誰が来てくれるかな」


「私、アラジン。Aは誰だと思う?」


「太輔さん」


「早っ」


 太輔さん、かっこよかったし。


「そういえばさ、さっき、太輔さんと赤ずきんちゃんがどうとか言ってなかった?」


「あ!忘れてた」


 マイコが笑う。


「なんかね、2人ともお店に出てるのに、一緒に撮ってもらった人が初日だけらしいの。それで、この2人のツーショットって激レアじゃない?って話が出てて」


 店に入ってから何組か撮影してるのを見かけたけど、たしかにその2人は見てない。

 たまたまなのか、意図的になのかは、今日初めて来た私にはわからない。


「じゃあさ、スイーツお願いする時に、赤ずきんちゃんと海賊さんがいいです、ってお願いしたらいいんじゃない?」


 私が何げなく言うと、マイコははたと手を止めた。


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設定タグ:藤北 , 藤ヶ谷太輔 , 北山宏光
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作者名:lettuce | 作成日時:2022年9月11日 2時

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