【QK】トライアングル【fkr.kwmr】

１日目の感謝 ページ27

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「須貝さぁん…もう疲れたよ〜」





須貝さんとオフィスで雑談をしていたら、突然オフィスの周りを３０分走ってこいなんて言われちゃって。
まあ私としては最近スイーツの食べ過ぎで太っていたからダイエットにもなるし渋々走ってきたのだけれど、どうして須貝さんがそんなことを言ったのかいくら考えても不自然すぎる。





「あれ。Aさんそんな汗だくになってどうしたんですか」

「あ〜ちょっとね、運動かな」





玄関から息を切らして入ってきた私を迎え入れたのはこうちゃんだった。私が汗だくな姿がそんなに珍しいのか目を見張って問いかけてくるその姿は流石リアクション王と言ったところか。





「倒れないでくださいね」

「そんなか弱くないわ阿呆ぅ」





本気で心配している様子のこうちゃんを横目に向かった先は須貝さんが居るであろう会議室。息をしっかり整えてドアを開けるとそこには頬杖をついて待っていた須貝さんの姿。





「お疲れさん、よく頑張ったね」

「ほんとですよ…これで痩せなかったら凹みます」

「筋トレってのは積み重ねてこそ！一朝一夕にはいかない訳」

「うぅ、鬼教官だ」

「何だって？」

「なんてもないです」





須貝さんの目の前に座るとやはり鬼教官須貝、包容力のあるお兄ちゃんだからこその厳しさというものがある。痩せるまでこれは鬼教官須貝にお世話になるのかもしれない。





「Aちゃんさ、いつもよく頑張ってるよ」

「へ？ちょ…どうしたんですか」

「あのね。今日Aちゃんに渡したい物があって」

「なんですか、そんなに改まって。誕生日でも無いのに…」





須貝さんが急に改まって話し出すものだから、２人しか居ない会議室の空気感が少し変わりだした。おちゃらけた雰囲気で喋ることしか出来ない私にとっては正直そわそわしてしまう。





「今日から１週間後。覚えてない？」

「え？須貝さんと私の結婚記念日？」

「馬鹿か。付き合っても無いだろうが」

「うーん、ごめんなさい覚えてないですね」

「…今日から１週間後はAちゃんが動画初出演の日なんですね〜。普段からお世話になってる動画メンバー７人で感謝の気持ちを伝えようってことになりまして」

「わざわざ私なんですか？普通伊沢とかにそういうことするじゃないですか」





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