◯(岩本side) ページ31
昨日。
阿部から貰った、衝撃的なLINE。
危うくスマホ握りつぶしそうになった…っていうのは冗談として…画面にヒビは入ったけど…
その後佐久間からかかってきた電話。ビデオ通話にすると、佐久間の腕のなかで目を真っ赤にしてるAちゃんと目が合って。
物凄い怒りと、物凄い悔しさと、物凄い悲しさと。ちょっとだけ、可愛いなっておもったけど。感情ぐちゃぐちゃで。
けどきっと、話してほしいのは慰めの言葉でもなんでもなくて、いつも通りの話なんだろうなってのはわかったから。至って冷静に、話した。電話切ってからめっちゃダンベルしたけど。
で、今日。休みだった康二を誘って、Aちゃんち。声をかけたら向こうも行こうとおもっていたみたいで、即答でＯＫがでた。いつかの看病コンビだな。
迎えに行ったらまた大荷物…今回看病じゃないぞ。
岩「おはよ、なにその荷物」
向「ゲームや！さっくんたち昼まではおるんやろ？ボドゲもあるし、スイッチも持ってきたで！」
岩「おお…さすが…俺、食材は持ってきたけど…」
向「料理するんやろ？ええやん！ それにさ、昨日の事務所の行動に反応が一番大きいのが今日やん？」
岩「…うん」
向「今日を、楽しくすごせたらええよな」
岩「そうだな」
そう。ある意味、今日が正念場だとおもう。だから、康二に来てもらったんだ。
向「ついた？いこか！」
岩「バカ、直通のエレベーター使えって言われただろ」
向「そうや！ごめんごめん笑」
…やっぱ失敗だったか？笑
.
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
A『はーい！』
思ったより元気な声に安心する。
岩「Aちゃん？岩本兄弟です。朝早くからごめん、きのうの…」
A「いらっしゃい！眉毛ないですけどいいですか笑」
岩「はは笑 こーじ、Aちゃん眉毛ないけどいいかって」
向「眉毛ないのん？マジックで書いたろか？」
A「そんなことする人は入れませーん笑」
向「うそうそ、なくても気にせぇへん、入れてー」
A「はははっ、はーい！」
うん、やっぱ連れてきてよかった。
エントランスにはマジックミラーがあって、外の様子が見える。あれは記者だな。よってたかって…Aちゃん傷つけんなよ…
A「いらっしゃい、すっぴんでごめんなさい」
岩「いや、いいけど…楽しそう」
A「はははっ、そうなんですよー笑」
部屋にはいると…なんか皆楽しそうだった。いや、凹んでるよりいいけど…なんで？
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作者名：まめ
| 作成日時：2023年2月2日 6時
