Act.5 ページ7
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あの初ライブを終えてから数ヶ月。声優としての仕事はまずまず。SNSでも反応も良好なのばかりが見えた。恐れていた女の子のいじめもなく今まで通りの仕事をさせてもらっている。
まあ順調っちゃ順調なんだが。
「ねえAkiraちゃん、このあと飲み行かない?」
「すみません、今日車で来ちゃって…。またお願いします。」
「えー、車なら代行頼もうよ。おいしいお店見つけたんだ。ね、行こ?」
こういう面倒くさい輩に目をつけられた事だ。
「ホントにごめんなさい。このあと用事もあるのでダメなんです。」
「用事って俺より大事な事なの?」
むしろテメェより大事な事しかねえわ。
スタッフだし悪い感じにはしたくないからいい顔してたのに、勘違いって怖い…。
あと、いい加減面倒になってくるし顔が引き立ってきたからホントやめてほしい…。誰かに助けてもらおうと視線だけ彷徨わせてると、曲がり角から達央と前野さんの後ろ姿が見えた。
チャンス!!
その人から離れ達央と前野さんに声をかける。
「達央!前野さん!」
「ん?おお、A、お疲れ。どした?」
「お疲れ様ー、Aちゃん。」
「お疲れ様。ちょっと話し合わせて。」
「ん?」
達央の袖を軽く引っ張り小声で告げる。スタッフに振り向き申し訳なさそうに謝った。
「ごめんなさい、今日はこの二人と予定が入ってるんです。」
「あー……そう。じゃあまた今度ね。Akiraちゃん。」
二人を見たスタッフが一瞬顔を歪ませたが、まあいいかと無視。あと今度もねえからマジで。
「今度もクソもねえわボケ。」
「Aちゃーん?言葉遣い悪いぞー?」
「おっと、いっけね。」
「あの人、よく色んな人に声かけてない?」
本音がつい出ちゃった。前野さんがさっきのスタッフを指差しながら教えてくれた。結構色々声かけまくってるらしい。ちょっと面倒な人というのも聞いてる。
「やっぱりそうなんですか?はぁ…変なのに目つけられたなぁ…。二人ともごめんなさい、声かけちゃって。」
「俺らはいいけど…Aちゃん大丈夫?あの人、しつこいよ?」
「ほんとですか?んー…。二人とも、この後って時間あります?」
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mameiyiteng3(プロフ) - りるとさん» ご指摘ありがとうございます、早速直させていただきます!申し訳ありませんでした。 (2020年2月14日 17時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
mameiyiteng3(プロフ) - Riさん» 遅くなり申し訳ありません!ご指摘いただきありがとうございます。曜日が確かに間違っていたので、直して掲載しております。申し訳ありませんでした。 (2020年2月14日 17時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
りると - act33にある宮野さんの名前の漢字なんですけど守じゃなくて真守なので直した方がいいかと思います。とても面白い作品なので楽しんで読んでいます。 (2020年2月14日 0時) (レス) id: 615da3bcde (このIDを非表示/違反報告)
Ri(プロフ) - act.30くらいで夜遊びの曜日なのですが、安元さんと江口さんが出ていらっしゃるのは、火曜日ではなく月曜日ではないでしょうか?お話、とても面白いです。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: 6e0fe8bfcb (このIDを非表示/違反報告)
mameiyiteng3(プロフ) - misteriascatさん» ご指摘ありがとうございます。23話を非公開の状態にしていました…。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あきら | 作成日時:2019年12月8日 19時