楽器隊なのに声優やるの？

Act.4 ページ5

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舞台裏で多分見てるんだろうなって思いながら弾いてた。歌ってた。お前らの視線離せなくしてやるってそんな気持ちで。


だからかな、舞台裏戻ったらすごかったよね。



「お前出るんなら言えよ！！」

「A何してんだよ！めちゃくちゃかっこよかったぞ！！」

「アッハハ！やばいめっちゃ驚いてる！！w」



達央に嬉しそうな顔しながら怒鳴られ、しょーやん(谷山紀章のことね)にはめっちゃ頭撫でられ、隣で天は手を叩きながら爆笑。



「ちょっ、しょーやんうっとい！！！手ぇ邪魔！！髪ボサボサになるじゃん！！」

「いいじゃんさー、A可愛いから構いたくなるんだよー。」

「そのおっさん思考やめた方がいいよー。若者は鬱陶しいって思ってるからっ」



しょーやんにそう告げてから森久保兄さんとこに逃げたら、前野さん蒼井くんがいた。カルナイじゃん。



「にーさん！どうだった！？」

「おおいAー！カッコ良かった！めちゃくちゃよかった！んで、なんでそんなにボサボサなんだ！？」

「ホント！？よかったー！しょーやんにやられたから逃げた！」

「そーかそーか！じゃあもっとボサボサにしてやる！！」

「ギャア！！まじでやめてホントに！！蒼井くん前野さん助けて！！」



兄さんまで髪をボサボサにしてくるから、蒼井くんと前野さんを盾にして背中に逃げた。お？これだいぶおいしいな？



「森久保にぃ、女の子の髪はデリケートなんだからダメだって！」

「そ、そうだそうだ！」

「いやいやもっといじめていいぞー？」



前で兄さんを止める蒼井くんと前野さん、その後ろで隠れるあたし。そしてその後ろから聞こえる鈴木voice。



「あ、さっきぶり。」

「いやさっきぶりじゃなくてだな？ん？Aちゃん？」

「あーハイハイ、無視してごめんてタツくん。許して？」



上目遣いで小首傾げて、手を合わせて可愛く謝ってみた。まあ許してくれるわけはないって知ってる。だって付き合いの長い達央だし。だから。



「そんな可愛い顔しても許さねえよ？」



ほっぺを両方引っ張られる刑になるんです。




そんなうちらのジャレ合いを見守ってくれる人たちと、無自覚なうちら二人のこれからです。







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