楽器隊なのに声優やるの？

Act.26 ページ28

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「ね、なんかしょーやんから電話きた。出ていい？」

「おお、いいよ。」

「ん、あんがと。…もしもし？しょーやん？」

『おっ、繋がった。俺の声聞こえてる？』


しょーやんからの電話自体は珍しくないのだが、この時間って確かアメーバの番組してなかったっけ？と訝しがりながら電話に出た。


「聞こえてるよー、しょーやんどしたの？」

『今ねー、声優と夜あそびって番組の最中で電話に出そうなやつって事でかけたんだけど、Aが思いの外すぐ出てびびったわ(笑)』

「あれ？じゃあこれ生放送に繋がってる？」

『繋がってる(笑)今何してんの？』

「今ねー、達央と飲んでる。変わる？」

『マジか！変わる変わる！』


達央に電話を渡しながら、「今、夜あそびの生やってるって。しょーやんから。」とそれだけ伝えた。あたしは２杯目のハイボールを飲みながら肉とピーマンを焼く。達央といると肉がすぐ足りなくなるんだよねー。追加しようかなと思っていたら、すぐに電話が返ってきた。


「もう変われって。」

「え？もう？もしもーし、変わったよー。」

『あ、初めまして、浪川大輔と申しますー。突然のお電話すみません。あのですね、Akiraさんの予定が合えば夜あそび来れないかなと思ってお電話したんですよー。』

「あ、あっ！浪川さん！初めましてー、Akiraと言いますー。え、声優になって何ヶ月のやつなんですけど、いいんですか？」

『いや全然大丈夫ですよ！むしろ来てくださいよ！』

『Aー！いいちこ飲めるぞー！』

「うっわ、いいちこ爺さんの勧誘雑…。浪川さんがいるんで行きますー！あ、達央は？もう要らないですか？…ふっ(笑)」


目の前で肉をひっくり返してる達央がトング片手に、ん？俺？というような不思議そうな顔でこっちを見ているので思わず笑ってしまった。


『あー、達央も予定合えば連れてきてください！』

「分かりましたー、連れて行きますー！」

『すまんねー、飲み中に。じゃあの！』

「んーん、大丈夫。んじゃあね！浪川さんもありがとうございましたー！」

『はいー、ありがとうございましたー。』


耳から携帯を離して通話を切った。あたしの前の皿にはピーマンと肉が乗ってて、達央の皿には肉と玉ねぎが乗ってた。なんだかんだ優しいんだよな。


「電話終わった？」

「うん。達央もまた夜あそび連れてきてって言われた。」

「あー、じゃあ二人で出るか。番宣で(笑)」

「おっ、それいいね！」




夜あそび出演決定。




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