Act.12 ページ14
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数日後、坂さんに呼ばれて事務所に向かっていた。新しい仕事の相談をしたいから事務所に来て欲しいとのこと。
その仕事ってのが声優なのか音楽なのか分かんないけど、新しいことが出来るのは嬉しい事だよね。
「坂さーん、来たよー。」
「ん、お疲れ。とりあえず座ってて。」
「はーい。」
社長室の扉を開けて椅子に座る人物を呼んだ。坂さんは、この事務所の社長なのである。個人事務所のBlackWhite。社員はあたし達だけで後は事務員が二人と秘書が一人。少数での事務所なのでみんな仲がいいし歳が近いのもいい事である。
応接間のソファに座ってると秘書の瑠璃さんがお茶とお茶菓子を持ってきてくれた。あたしの趣向を知ってるからチョコが多め。チョコ好きなんだよねー♡
ちなみに瑠璃さん、坂さんの奥さんである。すっっごい美人だよ、元々モデルだったらしいからね。172cmで若い頃からスタイル変わってないんだって。でも怒ると怖いよ(小声)
「よし、Aお待たせ。んじゃ今回呼んだ理由な。お前マクロス知ってるよな?」
「当たり前じゃん、シェリルはあたしの憧れだよ?ずっと好きなキャラ永遠のNo. 1だよ?
……ねえ待って、マクロスの話するってことはさぁ…ねぇ…。」
「おっ、察しがいいなー。パパはそんな娘が大好きだぞー?」
「知ってるー、あたしもパパ大好き♡いやちげぇわ、いやまって。え¿¿¿」
びっくりしすぎてクエスチョンも逆だよ。え???
「新しいマクロスの、歌唱パートのオーディションに行ってもらう。」
「………はああぁぁぁあ…オーディションかぁ…。決まってるとか言われたら飛び降りるところだったわー。」
「いやお前まじでやりそうだからやめてよ?ねえパパ泣いちゃうよ?」
オーディションのいうワードに肺の中の空気を吐き尽くしてソファの背もたれに身を投げ出した。
「50のオッサンの可愛子ぶりっ子見ても気持ち悪いとしか言えないからやめて?いやだってさ、あのマクロスだよ?え、今日エイプリフール?」
「いや今は10月だからエイプリフールには早いな。放送は来年の春予定になってる。んで、オーディションは来週。場所と時間はここに書いてるから遅れるなよ。」
机に一枚の紙が置かれた。『新マクロス(仮)の歌唱オーディションについて』と書かれている。
「うぇ…吐き気が…。」
「今から緊張するなよ(笑)ま、いつも通りで頑張ってくれよ。」
「ウィッス…。」
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mameiyiteng3(プロフ) - りるとさん» ご指摘ありがとうございます、早速直させていただきます!申し訳ありませんでした。 (2020年2月14日 17時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
mameiyiteng3(プロフ) - Riさん» 遅くなり申し訳ありません!ご指摘いただきありがとうございます。曜日が確かに間違っていたので、直して掲載しております。申し訳ありませんでした。 (2020年2月14日 17時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
りると - act33にある宮野さんの名前の漢字なんですけど守じゃなくて真守なので直した方がいいかと思います。とても面白い作品なので楽しんで読んでいます。 (2020年2月14日 0時) (レス) id: 615da3bcde (このIDを非表示/違反報告)
Ri(プロフ) - act.30くらいで夜遊びの曜日なのですが、安元さんと江口さんが出ていらっしゃるのは、火曜日ではなく月曜日ではないでしょうか?お話、とても面白いです。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: 6e0fe8bfcb (このIDを非表示/違反報告)
mameiyiteng3(プロフ) - misteriascatさん» ご指摘ありがとうございます。23話を非公開の状態にしていました…。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: a55d9f83ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あきら | 作成日時:2019年12月8日 19時