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初めて食べた蛙は思っていたより美味しかった。
その日は特に“rouge”に動きは無く、仕事は終わった。
「Aさん」
帰ろうとすると入間さんに止められた。
『なんですか?』
と言うより、初めて名前を呼ばれた気がする。ちょっと嬉しい。
「今日、飲みに行きませんか?」
入間さんは少し照れ臭そうに言った。
『もちろん、いいですよ』
「貴方の歓迎会ですからね。私の車でお送りしましょう」
行きましょう、とジャケットを羽織る姿に少しだけきゅんとしてしまった。
今日は一日中、入間さんの車に乗ってるな、と申し訳なくも思うが。
ついたのは少しお洒落な居酒屋だった。
ステキなな雰囲気とはいえ、居酒屋なので会社帰りのサラリーマンでごった返している。
『良く来られるんですか?』
入間さんに居酒屋というはイメージがなかった私はそう質問した。
「上司に連れて来られるんですよ」
と少し迷惑そうに眉をひそめて言った。
入間さんは生ビール、私はレモンサワーを頼んだ。
乾杯、とグラスが音を立てる。
『仕事終わりのアルコールは最高ですね、今日あんま仕事っぽい事してないですけど…』
「酒は格別だな」
胡散臭いまでの完璧な笑顔をする入間さんが少し可愛く見えた。
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星妻桜@姉妹同盟(プロフ) - 神作品をありがとうございます…(涙) (2020年6月27日 14時) (レス) id: fe16128dce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:独りんご姫 | 作成日時:2019年9月24日 16時