学園の王子様(女)【kn】 (ページ14)

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14話ページ14

時雨視点

kn「…あった」

暗くなる前に気づいて良かった…

こういう時に限って忘れちゃうなんて

kn「……あれ？」

千明さんの机に､荷物が置いてある

生徒はとっくに帰ってる時間なのに

ｶﾞﾀｯ

kn「！」

突然､後ろから物音がした

kn「…千明さん…？」

ドアの前には､千明さんが居た

ああ､こんな時に会いたくなかった

kn「っ……あの､…どうしたのッ…！？」

俺が駆け寄ると､千明さんは俺を抱き締めてきた

kn「へ！？あの､千明さん！？」

『…ごめん

告白のこと､聞いて…嫉妬､しちゃった』

kn「え……嫉､妬…？」

『………時雨くん
私､君のことが好き』

kn「……ぇ」

『どんなに告白されても､どんなにアプローチされても､時雨くんのことが頭から離れられないんだ』

好き…？

千明さんが､俺のことを？

聞いたことが理解できない

千明さんが､俺なんかを好きになるなんて

…俺も､千明さんのことは好きだ

…でも､俺なんかが…

"Br「自分の気持ちには､正直になりなよ」"

kn「ぁ………」

大丈夫

Nakamuたちも､俺に告白してくれた女の子も

俺を､応援してくれたんだ

ここで弱気になってどうする

kn「っ………俺も…俺も､千明さんのことが好き」

『！』

kn「ずっと前から､大好きでした」

『…なぁんだ
私たち､ずっと前から両想いだったんだ

…時雨くん
良かったら私と､お付き合いをしてくれませんか』

kn「っ…はい､喜んで！」

kn「行ってきまーす」

何だか今日は､いつもより身体が軽い気がする

『…時雨くん､おはよう』

kn「千明さん！おはよう､ずっとここで待ってたの？」

『時雨くんと登校したかったから』

kn「えへへ…ありがとう…ねぇ､千明さん……手､繋いでもいい？」

いつもならこんなことは恥ずかしくて言えない

けど…今日は､千明さんにドキドキしてもらいたいから

『！……ふふ､もちろんだよ』

千明さんは､俺の手を恋人繋ぎしてくる

kn「！千明さん！？」

『ほら､行くよ』

みんなに好かれてる学園の王子様

だけど…これからは

俺だけの､王子様だから