2話 ページ2
時雨視点
実は今日は金城さんと日直の日
放課後になった頃には教室には誰も居ないから、仲良くなるには好都合なんだけど…
勇気が出せない…
だってあの金城さんだよ?
みんなの憧れの金城さんだよ?
そう簡単には近づけないよ…
『…金谷くん、日誌書けた?』
kn「っ…金城さん、もう少しで終わるけど…」
金城さんが近付いてきて、少しドギマギしてしまう
『…ね、金谷くん
実はお願いがあるんだけど…』
kn「お、お願い?」
金城さんからお願いって…何があるんだろ
『うん、あのね…私に、勉強を教えて欲しい』
kn「…………え?」
勉強を教える?金城さんに?
kn「いやいやいやいや…金城さんって勉強得意じゃん!」
女子と金城さんの会話をたまに耳にするけど、かなり高かったよ?
…決して聞き耳を立ててるわけじゃないからな←
『ああ、私が教えて貰いたいのは英語なんだ』
kn「英語?」
『実は私、英語だけはからっきしで…ほらこれ、定期テストの英語の点数』
金城さんが英語のテストを渡してくる
その点数を見ると、俺は目を見開いた
kn「46点!?」
『そう、驚いた?』
金城さんは15位以上しか取ったことないのに…
『金谷くん、英語得意だろう?毎回先生が褒めてるじゃないか』
確かに英語は好きだけど…
『断ってくれても構わないよ、これだと金谷くんには何の得にもならないし…』
kn「や…やる!」
『!』
これが、金城さんと会う口実になるんだったら
kn「俺、金城さんに教えてみたい」
『…ありがとう、助かるよ』
やった…!
これで、少しは仲良くなれるかな…
『それじゃあいつ教えてくれる?教えて貰えるんだから、金谷くんが決めて』
kn「えっと…火曜日以外は空いてるから…」
『だったら火曜日以外のどこかで…』
kn「ま、毎日!」
『え?』
kn「火曜日と休み以外の日に教える…それで、いいかな…?」
会える日には会いたい
少し欲張っても、いい、よね…
『…ふふっ、いいよ
じゃあ今日は月曜日だから…また明後日、よろしくね』
kn「う、うん!」
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作者名:本が大好きなハリネズミ | 作者ホームページ:なし
作成日時:2022年7月22日 21時