229話 ページ1
視点なし
ウラボラス監獄の第一階層
バツ「このガレキの先でいいんだよなっ！？」
「おっ！外だ！！」
「いよいよ出られる！！」
バツ「キリヲくんは！？」
ロッキー「途中ではぐれちゃって…」
この集団脱走の元凶ともいえるキリヲは､いつの間にかいなくなっていた
大勢の囚魔が､瓦礫だらけの場所から脱出できるところを探している
「おい！！光だ！外だぞ！！」
すると､外へ繋がっている鉄格子を見つけ出した
「やった！！」
「格子を壊せ！外へ出るぞ！！」
囚魔たちは､一斉に鉄格子に手を伸ばす
すると電気のようなものが発生し､囚魔たちは弾かれてしまった
バツ「ッ､なんだ！？」
突然の出来事に､全員が驚いている
ルメロ「外からしか開かない魔術か…！！」
バツ「！外に誰か…っ､！？キリヲくん！！」
すると､今まではぐれたと思っていたキリヲが手を振りながら登場したのだ
「君っ､どうやってその出口に…！？」
「いや､とにかく助けてくれ！こっちだ！！」
キリヲに助けを呼び掛けていると､周りに数人の悪魔がいることに気が付く
バツ「…っおい待て､あの…周りにいるのって…」
その悪魔たちは､キリヲに向かって膝まづいていた
六指衆「「お帰りなさいませ､キリヲ様」」
ウエトト「我ら六指衆､お迎えに上がりましてございます」
バツ「キリヲ……様…？」
目の前の光景に､囚魔たちは信じられなかった
今まで一緒にいたあの悪魔が
魔力が少なくて､すぐにも折れそうだったあの悪魔が
六指衆よりも､偉いだなんて…
キリヲ「なぁ…今回の計画ってどんなんやったっけ？」
ウエトト「はっ､我らバール様の命を受け「
バツ「…はっ！？？どういうことだテメェ！キリヲ！！」
ルメロ「裏切ったのか！？俺たちを見捨てるのか！？」
バツたちは攻め立てるが､キリヲは全くばつが悪そうにはしていなかった
キリヲ「見捨てるなんてひと聞きの悪い…だって僕は一言も「君たちを解放する」とは言うてへんのやから」
キリヲはウエトトから渡された鍵で首輪を外す
キリヲ「せやろ？」
ロッキー「(…あぁ､今分かった
俺はただの"ワル"だった…牢獄にいたどの悪魔とも異なる＿＿この優男こそが本物の…
"
キリヲ「ご苦労さん」
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作者名：本が大好きなハリネズミ | 作者ホームページ：なし
作成日時：2022年11月21日 20時
