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江口side
イヤホンから流れるアナウンス。
「村越、村越…村越行け!行け村越!むらっ、沖田〜‥沖田早い」
今日もハズレ。
惜しかったんだけどな。
沖田はいっつも早い。何で村越は最後伸びないのかね。
競艇新聞を投げ捨て、イヤホンを乱暴に外す。
ちらりとハルに目を向ければレースが始まる前と同じ位置でジャガイモを剥いていた。
変わっている事は、皮の剥かれた大量のジャガイモがある事だ。
「おい、ハル坊!お前この大量のジャガイモどうすんだよ!」
ハ「いやぁ、張り切りすぎちゃいましたねぇ。フフッ」
「フフッ、じゃねぇんだよ!」
張り切り過ぎだろうが!この量は!
バタン
『私が使いますよ』
デザートを考えると部屋に戻っていたまなみが戻ってきた。
「ジャガイモだぞ?」
ハ「何か考えがあるんですね?!」
『うん、これ。あれ?…忘れた』
ポケットを探り、考えてきたレシピを部屋に忘れてきた事に気づいたまなみは、へへへと苦笑いして部屋に戻ると、扉に向かった。
バタンッ
ピ「すいませんっ」
ピエールによって開かれた厨房の扉に、まなみは一瞬よろめいたが俺が反射的に腕を掴んだお陰で転ばずに済んだ。
『ありがとうございます』
にこりと笑顔で会釈するまなみに、ピクンと心臓が跳ねた。
『どうしたんですか?』
ピ「コーヒーお願いしてもいいですか?」
「はぁ?」
ピ「今日は飲料部、枝川さんしかいないんですけど、もうお酒飲んじゃって、動いてくれなくて」
「なんでそんな理由でこっちに回ってくるんだよ」
『それはそれは、ちょっと待ってくだ』
ハ「江口さんお願いします!師匠も私もデザートの準備で忙しいんで」
「はぁ?俺かよ!今まなみが」
ハ「江口さんなら出来ます!」
「あ、バカにしてる?お前」
ハ「ありがとうございます!」
「あり…?」
ハルに圧され、もはや呆れるしかない俺。
ふと、隣を見ればくすくすと笑うまなみ。
『良かったですね、ピエールさん』
ピ「はいっ、ありがとうございます!」
そしてまなみは出ていった。
「なんでピエールは名前覚えてんだよ…」
ピ「何か言いました?」
「あーもうっ!作るからどけっ!」
ハ「ふっふっふ〜笑」
ハルに聞こえてた事も知らずに、俺はコーヒーポットを奪い取った。
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mama(プロフ) - かほりさん» いえいえ!見直すきっかけになったのでむしろ有り難いです、謝らないで下さい!間違いや矛盾など疑問に感じたらまた教えてください。気を付けます!お返事ありがとうございます! (2018年8月11日 13時) (レス) id: 6e2a5ac941 (このIDを非表示/違反報告)
かほり - 私嫌なやつっぽかったのに、丁寧に説明していただいて、ありがとうございます!私ももうちょっと考えて発言すればよかったと、後悔しております。。私も言い方悪かったのに、い一方的に謝らせてしまって本当すいませんでした。。。連投ごめんなさい (2018年8月11日 13時) (レス) id: 062fe07ae9 (このIDを非表示/違反報告)
かほり - すいません!言い方がきつかったですね!別に不快にはなっておりません!大丈夫です!書きにくそうだなってのは私も思ってたので…!それに書き直すってのは私の発想にはなかったので、納得しました!なんかすいませんでした(・ω・`) (2018年8月11日 12時) (レス) id: 062fe07ae9 (このIDを非表示/違反報告)
mama(プロフ) - かほりさん» 正直この設定にして失敗でした。名前が言えないので書きづらい…分かりづらいですよね。読みづらくしてしまってすみません。気を付けていたつもりでしたが、結果不快にさせてしまいました。本当申し訳ありませんでした。 (2018年8月11日 6時) (レス) id: 6e2a5ac941 (このIDを非表示/違反報告)
mama(プロフ) - かほりさん» 26で腕に名前を書いたと書かせていただいてます。28では泥で見えなくなった為「あの子」と表記しています。29ページで洗い流した腕にうっすら名前が残っていたので思い出しています。その後は書いていませんが再び腕に書き直していると思っていただければ幸いです (2018年8月11日 6時) (レス) id: 6e2a5ac941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mama | 作成日時:2018年5月11日 13時