No.104 ページ5
トゥワイスと呼ばれた人は、嫌と言いながらも鍵を外し始めている。
「強引な手段だったのは謝るよ……けどな」
その後ろで、私を連れてきたであろう仮面の人が言葉を続けた。
「我々は悪事と呼ばれる行為にいそしむ、ただの暴徒じゃねえのを分かってくれ。君たちを攫ったのは偶々じゃねえ」
「ここにいる者、事情は違えど、人に、ルールに、ヒーローに縛られ苦しんだ」
死柄木弔がゆっくりと爆豪くんの方へ歩いていく。
どんな状況であれ、爆豪くんの拘束を外してくれるっていうのなら、
「君ならそれを───……」
突如響き渡った爆発音。
「ッ死柄木……！」
それを合図に、私の前髪辺りから青白い火花が散る。
「……ごめんね」
「？ ギャッ……！」
眉間の辺りに加えた力を外側へ弾くような感覚で、帯電していた高圧電流を前にいる女の子へ放った。
その衝撃により、握られていた手が離れる。
それを合図に、即座に解放された爆豪くんの前に立った。
「後ろにいろ」
「え？……う、うん」
腕を引かれ、爆豪くんが前に出る。
「黙って聞いてりゃダラッダラよォ……馬鹿は要約出来ねーから話が長ぇ。要は"嫌がらせしてえから仲間になって下さい"だろ？」
続けざまに「無駄だよ」とハッキリ言い放った。
「俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた。誰が何言ってこようが、そこァもう曲がらねえ」
……うん。これこそが爆豪くんだ。
そこでふと、テレビから聞こえてくる声が耳に入ってきた。
『我々も手を拱いているワケではありません。現在、警察と共に調査を進めております。我が校の生徒は必ず取り戻します』
校長先生……！
「ハッ、そういうこったクソカス連合！言っとくが、俺ァまだ戦闘許可解けてねえぞ！」
「ちなみに私もね！」
「おいコラ、両手使えねえくせに前出てきてくんな！」
あ、そうだ忘れてた。
手についてるこの器具どうにかしないと。
「……はァ！？おい、鍵ねえのに外したぞコイツ！天才だ！」
「磁力を操れば、鍵穴の中のピンを動かせるわけよ！」
「自分の立場よく分かってるわね……小賢しい子！」
「いや、馬鹿だろ」
「やー！Aちゃん折角お友達になったのに！もっとお話ししよーよ！」
……おはなし。
私はなんとも言えない目で女の子を見つめた。
「2人とも懐柔されたフリでもしときゃいいものを……やっちまったな」
「したくねーモンは嘘でもしねえんだよ俺ァ。こんな辛気くせーとの長居する気もねえ」
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せなぴ。(プロフ) - ポンコツさん» コメントありがとうございます！スランプ気味ですがこれからも楽しんで頂けるよう更新頑張ります(；_；)！！ (2022年6月18日 21時) (
レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！これからも更新楽しみに待ってます☆！ (2022年6月12日 14時) (レス) @page44 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！不定期更新となっていますがこれからもよろしくお願いします……！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年5月22日 20時) (レス) @page42 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - らいさん» コメントありがとうございます！映画編は今の所、書く予定はないです(；_；)ですが、いつか構成やネタなどが思い浮かんだら挑戦したいなと思っているので、出来上がった際は是非読んでいただけたら嬉しいです！ (2022年4月24日 21時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せなぴ。 | 作成日時：2022年2月13日 15時
